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2013年6月8日

EV・PHVタウンシンポジウムーin 東京ー ご報告(2)

ご報告(1)では、EV・PHVシンポジウムについて、その全体についてまとめましたが、(2)では、海外での取り組みについて、述べたいと思います。


シンポジウムでは以下5名の海外招待者の講演がありました。

・Tali Trigg 氏…国際エネルギー機関 (IEA)

・Ignacio Martin 氏…スペインエネルギー資源消費研究センター (CIRCE)

・Mike Nicholas 氏…カルフォルニア大学デービス校

・Wolfram Spelten 氏…ドイツ経済技術省

・Bram van der Wees 氏…オランダ経済省


このうち、IEAのTrigg氏からは、世界のEV導入状況、充電インフラ配備状況、今後の見通しなどが示されました。スペインのMartin氏からは、スペインの充電インフラ普及計画や充電インフラ配備への補助制度に加え、スペインでの普及が主に商用車であることが示されました。米国のNicholas氏からは、消費者調査を用いた配置分析、ドイツのSpelten氏からはEV関連へのR&Dについて詳細な紹介が行われました。唯一、オランダのWees氏のみ、充電インフラのビジネス化などについても触れられ、大変興味深い講演が行われました。


これらのうち、特に私の興味を惹いたのが、海外における充電器設置状況のうち、急速充電器の導入率です。


日本には現在、およそ1,900箇所の急速充電スタンド、6,500箇所の普通充電スタンドが設置されています。(GoGoEV登録数:2013年6月6日現在。)

一方、米国は普通充電器の設置数12,209基に対し、急速充電器の設置数は133基となっています。(Chargepoint登録数:2013年6月6日現在。)


この違いについて、米国から来られたNicholas氏にその理由等を直接伺ったところ、背景には米国の電力自由化の影響があると教えて下さいました。

というのも、2001年の加州における電力危機により、電気自動車に比較的積極的な取り組みをしていたPG&E社(パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック社)が経営破綻、会社が分割され、同社は2004年まで連邦破産法11条の適用下にありました。

2010年頃より、PG&E 社も電気自動車に関するプロジェクト等を再開しているようですが、この約10年のブランクが、米国の急速充電器設置に影響を与えた可能性は少なくないと思われます。


一方、急速充電器とは対照に、普通充電器は、Coulomb technologiesなどの充電器メーカがその配備を積極的に進めたため、普及が進んでいます。


・参考:“Station car”プロジェクト


・参考:PG&E社“CHAdeMOデモンストレーション”プロジェクト


次回は充電器のデザインについて、日産自動車の田井氏、自動車ジャーナリストの竹岡氏の講演やコメントを引用しながらご紹介したいと思います。


(Author: Seiicrhio Kimura)

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EV・PHVタウンシンポジウム-in 東京-

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