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2013年8月23日

【充電インフラ】非接触充電の現状

韓国科学技術院(KAIST)は、非接触充電により充電されるオンライン電気自動車(OLEV)プラットフォームの実証試験を8月から開始しました。従来の電気自動車と異なり、充電のために特定の場所で停車する必要がありません。

この技術は、タイム誌「2010世界最高の発明品50選」(The 50 Best Inventions of 2010)にも選ばれるほど注目されています。なお、本技術により走行中の充電が容易にできるようになったため、車載の電池の容量が3分の1で足りるようになるとのことです。今後高速道路などへの設置が期待されます。

参考:産経ニュース



(出典:産経ニュース)


ところで、非接触充電とはどのような技術なのでしょうか。一般的に非接触充電方式は、「電磁誘導方式」、「電波方式」、「電磁界共鳴方式」の3方式が挙げられます。


「電磁誘導方式」は中学校で習うので覚えている方も多いと思われますが、「電磁誘導」の原理(コイル内の磁束を変化させると電流が流れる)を用いた充電技術です。日本では、日産と昭和飛行機工業が研究を進めています。(日産HP


「電波方式」は電力をマイクロ波やレーザー波に変換して照射し、受光部で再び電気エネルギーに変換する技術を用いています。これはエネルギー変換効率が非常に低いものの、超長距離間の充電が可能なため、宇宙太陽光発電などで検討されています。


「電磁界共鳴方式」は例えると、遠く離れた音叉同士が触れなくても共鳴し、鳴り出すという現象と同じ性質を電磁場において応用したものです。これは、トヨタ、IHI、そして三菱自動車が研究開発を進めており、上述のKAISTもこの技術を用いたもののようですね。


「電磁界共鳴方式」と「電磁誘導方式」との違いは、電力の伝達距離や効率の点で異なることです。例えば、3kWを超える電力を20cm離れても90%以上の効率で送電できるのが、「電磁界共鳴方式」の特徴です。ただし、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究グループが「電磁界共鳴方式」の関連特許を100件以上出願しており、これら特許網を回避して独自の充電手法を開発することは難しいようです。


以上のように、非接触充電技術では現在のところ「電磁界共鳴方式」がやや優勢のようです。しかし、今後の研究開発次第ではどちらに軍配があがるかわかりませんし、今後の関係者の皆様の頑張りに期待したいところです。それから、出来れば、上記2方式の混在だけは避けて欲しいですね。


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