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2014年9月16日

【EV】EVとスマートハウスの「合わせ技」で可能になる新たな暮らし

東日本大震災の影響から近年、スマートハウスへの注目が集まっています。スマートハウスとは省エネ家電(省エネ)、太陽光発電設備(創エネ)、家庭用バッテリー(蓄エネ)とそれらを制御するHEMS(Home Energy Management System)などから構成される住宅です。電力を貯める家庭用バッテリーの役割は、「緊急時の非常用電源」と「太陽光発電などで発電した電力の平準化」があります。


●GoGoEV関連コラム

-【EV充電】EV と連携可能な新HEMS を発売(三菱電機)(2014年8月26日付)

-【EV・充電】EV・PV・商用電力を調節して最適利用が可能なパワーコンディショナを世界で初めて販売(三菱電機)(2014年7月14日付)




EVも電力を貯めるという点では家庭用バッテリーのこうした役割を担うことができますが、スマートハウスはEVと家とを電力に加え、情報の面でも繋ぎます。そこで、以下で、電力と情報のやり取りが可能にするEVとスマートハウスの「合わせ技」を紹介します。


1. 充電状況をコントロール

一例として、創エネ設備として太陽光発電設備を、蓄エネ設備としてEV、家庭用バッテリー、エコキュート(大気熱エネルギーと電気エネルギーでお湯をつくる)を備えたスマートハウスの場合を見てみましょう。

コストの安い深夜の電気を蓄えれば、経済的に蓄エネを行えます。また、晴れた日中に太陽光から得た電力が余剰であれば、これを蓄エネ設備へ供給することができます。その後日が暮れれば、電気としてエネルギーを蓄えているEVや家庭用バッテリーから電力を得ることができます。



このシステムの場合、EVを家庭用バッテリーと同じ役割とみなした場合ですが、どの蓄エネ設備へ優先的に電気を送るかが正しく判断されなければ、出かけたいときにEVが充電されていなかったり、お湯が使いたいときに無いといった、それぞれの設備の違いによる問題が起こります。


ここでHEMSが活躍します。電気料金が深夜電力に切り替わる11時は、まだ多くの家庭では照明などで電気を必要としており、その時間から家庭用バッテリーやエコキュートへの送電よりは優先されると考えられます。ただし、EVに関しては普通充電では時間がかかる(日産リーフで約8時間)ため、EVはこの時間には充電を初めておきたいところです。


そこで、電力の振り分けをHEMSが制御することで、外部から購入する電力を減らしつつ、必要なものが必要な時に使えるようになります。政府は「2020年までにZEH(Zero Emission House:家庭で使う電力と作る電力の差引がゼロの住宅)の標準化」を目指しており、EVとの連携が立役者になると考えられます。



2. プレ空調

EVはガソリン車のように、エンジンの排熱を副産的に利用してカーエアコンを稼働するのではなく、バッテリーに蓄えられた電気を利用するため、カーエアコンの使用と走行距離は直結します。また、一般的にエアコンは起動時にかかる電力が多くなります。


EVをスマートハウスに連結すると、家を出る前にHEMSのモニターの操作パネルやスマートフォンでカーエアコンを起動することができ、走行距離に与える影響を少なくすることができます。さらにPHEVなどの場合は、カーエアコンの熱源がエンジンであるため、家庭の電気でエアコンを駆動すると、ガソリンを使わず済み、環境への負荷を抑えることができます。


しかし、クルマに乗っていない時にカーエアコンをつけると、適温になってすぐに乗らなければその間、エネルギーの無駄遣いになることが考えられます。そういった問題は技術では解決しにくいため、やはり「心がけ」が重要になります。


スマートハウス導入には、HEMSで制御している電力をモニターで「見える化」することで、使う人の節約意識を高めるという狙いがあります。技術の向上だけでなく、「心がけ」を高めることで、ZEHが早く実現することを望みます。


●参考ウェブサイト

-【EV・PHVを活用したスマートハウス の取り組み(トヨタホーム)

-エコキュートのしくみ(Panasonic)

http://sumai.panasonic.jp/hp/1mech/index.html


(コラム執筆:snak)

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