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2015年1月6日

【EV】独フォルクスワーゲンの「e-up!」と「up!」比較してみました

独フォルクスワーゲンが、2015年2月1日より初の量産電気自動車「e-up!」の受注を開始します。その「e-up!」とはどのような車なのか、同車種、同クラスのガソリン車「high up!」と比較してみました。


はじめに注目するべきが、「e-up!」の走行性能です。定格出力40kW(54ps)、最高出力60kW(82ps)/最大トルク21.4kgmを発生する電気モーターを満載しており、加速面で「high up!」に勝っています。また、総電力量18.7kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、航続距離は185kmとなっています。


バッテリ重量により、車輌重量は1,085kgと「high up!」より重くなっていますが、前後車軸の間の床下に設置されており、モータの力で0-100km/h加速は12.4秒と、ガソリン・エンジンを積むup!よりも1秒ほど速くなっています。電気自動車のパワー恐るべしです!!


▲High UP!と e-UP!の比較(緒元データはフォルクスワーゲンホームページを参照)


気になる車両価格ですが、これは「high up!」が1,932,000円、「e-up!」が3,669,000円と「e-up!」が「high up!」の2倍近い価格になっています。しかし、「e-up!」は補助金が適用されると考えられますので、補助金適用で実質負担金は294万円程度になりそうです。初期投資は高いですが、「e-up!」は、燃料費やメンテナンス費は低く抑えることができます。



▲High UP!と e-UP!の比較2(出典:フォルクスワーゲン・ホームページ)


なお、「high up!」の場合、プレミアムガソリン価格を170円/L、公称燃料消費率を仮定して計算すると、7.36円/Lの燃料費がかかります。一方、「e-up!」の場合、公称交流電力消費率104Wh/L、電気代を25円/kWh及び、12円/kWhを用いて計算すると、燃料費は1.3円からとなります。


「長い距離を乗ってモトをとりたいけど、バッテリーの劣化が気になる」という方も多いと思いますが、高電圧バッテリーの保証期間は 8 年間、16 万 kmなので、心配なさそうです。さらに、「e-up!」のユニークな特徴は回生ブレーキにもあります。ブレーキの回生力は、4 段階で自由に調整が可能です。


▲e-UP!の回生ブレーキの種類(出典:フォルクスワーゲン・ホームページ)


「D1」、「D2」、「D3」の順に強くなる回生ブレーキは、 シフトレバーで操作しますが、「B」モードでは、アクセルから足を離した瞬間から最大の回生ブレーキが働き、強烈な ストッピングパワーで積極的にエネルギーを回生します。また、回生力の強い「D2」、「D3」および「B」モードを使用して いる時は、回生ブレーキの作動とともに車両後方のストップランプが点灯し、後続車に注意を促します。自分好みに設定できるので走る楽しみを最大限楽しむことができそうです。


このように「e-up!」には色々な利点があることに加え、排気ガスを出さず、クリーンかつ静粛性にも優れており、走る楽しみを両立した環境車だということができると思います。化石燃料への依存から脱却し、地球温暖化を防止するには電気自動車の普及は不可欠です。自動車メーカの最大手の1つである、フォルクスワーゲンが電気自動車の量産化に取り組んだことには、大きな意味があるのではないでしょうか。


●参考ウェブサイト

-フォルクスワーゲン・ニュースリリース

-フォルクスワーゲン・ホームページ


(コラム執筆:toyasu)

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