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2018年8月27日

【PHEV】電気で駆けるSUV「アウトランダーPHEV」が3年ぶりにモデルチェンジ

これまで、日本で最も売れたプラグインハイブリッド車(PHEV)と言えば、「アウトランダーPHEV」です。2013年に発売が開始された当時、リチウムイオン電池の不具合によるリコールなどもありましたが、その後、改良を重ね、SUV+PHEVという市場を切り開いてきました。そして先週23日、マイナーチェンジされた、新型「アウトランダーPHEV」の発売が開始されました。

新しいキャッチフレーズは電気で駆けるSUV。まさに、アウトランダーPHEVの特徴を一言で言い表しているといえるかもしれません。


そこで、本日のコラムでは、新型アウトランダーPHEVの魅力について、プラグインハイブリッド車という視点から見ていきたいと思います。


目次

1. 急速充電中のエアコン使用が可能に

2. 電池容量の拡大とEV走行距離の増加

3. EV出力を向上

4. エンジンによる発電効率の向上



▲新型アウトランダーPHEV(出典:三菱自動車ウェブサイト)


1. 急速充電中のエアコン使用が可能に

日産リーフやトヨタプリウスPHVなどをご利用の方には、なかなか理解して頂けなかったことかもしれませんが、これまで、アウトランダーPHEVは急速充電中、エアコンを使うことができませんでした。

そのため、今年のような酷暑の夏の日中、急速充電を行う場合、アウトランダーPHEVユーザーは車内で待つことは難しく、別の場所に移動して待たざるを得ないという事情がありました。


アウトランダーPHEVの唯一!?の弱点とまで言われたこの課題が、いよいよ解決されました。PHEVであっても、充電設備さえ整っていれば、出先で充電することは多々あります。初期のアウトランダーPHEVユーザーさんなどは、もしかすると、この機能だけで買い替えようと考えておられる方もいらっしゃるかもしれませんね。


2. 電池容量の拡大とEV走行距離の増加

販売価格が変わらないのであれば、多くのPHEVユーザーは、出来るだけ多くの電池を積んでほしいと思っているのではないでしょうか。今回、アウトランダーPHEVは12.0kWhから13.8kWhに電池容量が拡大されています。カタログ値(JC08モード)ではEV走行で60km程度が可能だったのが、今回の改良により65kmのEV走行が可能となります。


ただ、アウトランダーPHEVの実電費は5km/kWh程度とみられます。従いまして、増加した1.8kWhの全てをEV走行に使えるとすれば、これまでより約10kmほど長く、EVモードで走行することができるという事になります。


▲新型アウトランダーPHEV(出典:Youtube)


ガソリンモードに変わるまでの距離が10km多いことは、これまで、「あとちょっとで職場まで電気だけで行けたのになぁ」や、「あの場所までの往復に、もうちょっと電池容量があればなぁ」と言った、PHEVユーザーならきっとわかってもらえる点へのアプローチとして、まさに正鵠を得ているのではないかと思います。


なお、メーカー希望小売価格は、同じグレードが設定されているG Premium Packageで10万3500円、G limited editionで10万5000円のそれぞれ値上げとなっています。(いずれも消費税抜価格)


3. EV出力の向上

最後に注目したいのは、電池出力およびモーター出力の向上による、EV走行性能の改善です。EV・PHEVの特徴の一つに、その加速性能が挙げられますが、PHEVはエンジンが搭載されているため、電池のみのEVに比べ、加速性能で若干劣ると感じる場合があります。しかし、今回、電池出力が10%、リアモーター出力が12%、それぞれ向上しています。もの電流出力例えば、高速道路の合流などで一気に加速する必要がある場合、どうしてもエンジンも回転してモーターをサポートしているような場合がありました。


これにより、最高135km/hまでEVモードとして加速することができるようになっています。これまでは100km/hがEVモードでの上限でしたので、より短い距離での加速が可能となり、例えば、坂道や高速道路の合流・追い越しなどでもスムーズに運転できるのではないかと想像します。筆者はまだ試乗していませんが、自動車評論家の皆様のレビューなどを読む限り、完成度の高さを感じ、いち早く、試乗してみたいと思います。


4. エンジンによる発電効率の向上

アウトランダーPHEVの特徴の一つは、エンジン走行でも、シリーズハイブリッドとしてエンジンで発電し、モーター駆動となるモードと、パラレルハイブリッドとしてエンジン走行をモーターがサポートする2つのモードがある点です。


▲新型アウトランダーPHEVの運転モード(出典:三菱自動車ウェブサイト)


このうちシリーズハイブリッドの場合は、エンジンは主に発電用として用いられるため、エンジン効率が重要となりますが、今回、アトキンソンサイクルが採用されています。アトキンソンサイクルは、かつてトヨタプリウスに採用され、自動車の燃費を一気に向上させた技術として知られていますが、アウトランダーPHEVでもその技術を利用し、また、発電機の発電効率も向上させることで、より効率的にガソリンを電気として利用できるようになっています。


これにより、低速域ではシリーズハイブリッドとして、高速域ではパラレルハイブリッド車として、PHEVーSUVとしての性能が徹底的に発揮できるようなパワートレイン構成に進化したといえそうです。


▲新型アウトランダーPHEVに搭載された2400ccアトキンソンサイクルエンジン(出典:三菱自動車ウェブサイト)


以上、発表されたばかりの「アウトランダーPHEV」について、PHEVならではの性能に着目し、見てきました。ただ残念なのは、今のところ、1泊2日試乗キャンペーンを行っていないこと、、、かもしれませんね。


三菱自動車さん、是非、いつもの1泊2日キャンペーン、実施のほど、よろしくお願いいたします!!


●参考ウェブサイト:

-三菱自動車アウトランダーPHEV

-三菱自動車アウトランダーPHEV スペシャルサイト

-【試乗】EV走行距離が伸びてコーナーまで楽しくなった新型三菱アウトランダーPHEVプロトに乗った(webcartop)

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