【電動船舶】バッテリ駆動式電気推進船のあれこれ

掲載日:2017年2月20日

GoGoEVは電気自動車(EV)ならびにプラグインハイブリッド車(PHEV)向け充電スタンドの情報サービスを行っています。その関係で本コラムでも主に、EVやPHEVに関することを取り上げることが多いです。一方で、電動の乗り物には他にも多くあり、電車などはその筆頭と言えるでしょう。また、米国航空宇宙局(NASA)などでは電動飛行機などの開発を行われています。

しかしながら、船についてはディーゼル機関などで電気を発生させ、それによって駆動する、いわゆる、電気推進方式以外の、純電気推進というものはなかなか導入が進んできませんでした。ところが近年、徐々にバッテリ駆動式の電気推進船が開発され、導入が始まっています。
本日のコラムではそれら、バッテリ駆動式電気推進船をご紹介いたします。

○GoGoEV関連コラム:
-【電動船】 石垣島に日本初のレジャー用海上電気推進船「EV船」が登場(VIBE)(2014年3月11日掲載)

■目次
1. Vibes One
2. 電気推進旅客船あまのかわ
3. ハウステンボス電気推進船
4. 東京海洋大学 らいちょう
5.(番外編)FOMM

1. Vibes One(ヴァイブス ワン)


この船はバンダイナムコグループで新事業などを手がける株式会社VIBE(ヴァイヴ)がマリンレジャーを目的として2014年に沖縄県の補助を受け、ツネイシクラフト&ファシリティーズ株式会社が建造した、100%電気だけで動く電気推進船です。電池は三菱i-mievにも採用された東芝のSCiBが使われています。

2015年初頭には石垣島にて公開され、沖縄県の分散型エネルギー研究事業の一環として実験が行われていました。その後、2016年度より貸切の観光遊覧船として運用される予定だとのことでしたが、2017年2月現在、まだ本格的な営業は始まっていないようです。なお、リチウムイオン二次電池だけで最高速度10ノット以上、約2時間の運航が可能で、非常時に備えた発電機も装備しているとのことです。

なお一部報道によると、Vibes Oneを用いた観光遊覧船は3時間25万円(税抜き)程度の貸切での利用を想定するとのことで、機会があれば利用してみたいですね。

▲Vibes One(出典:株式会社Vibeウェブサイト)

2. 電気推進旅客船あまのかわ


あまのかわは、定員40名全長15.0mのバッテリーのみで駆動する遊覧船です。普段は大阪市内道頓堀などを運行していますが、2015年には東日本大震災からの復興イベントの一環「電気推進旅客船“あまのかわ”体験乗船イベント」として岩手県山田町でのクルーズが行われました。
ディーゼルエンジンなどからの排気ガスの臭いがないため好評とのことです。

▲あまのかわ(出典:伴ピーアールウェブサイト)

岩手県山田町でのイベントの際に公開された動画がありますので、ご覧ください。


3. ハウステンボス電気推進船


ハウステンボスは当初、1000年続く環境未来都市の実験として作られました。その理念に基づき、2007年には「長崎次世代エネルギーパーク」に認定され、その一環として2008年には11人乗りの旅客船「ソーラーカナル」と2人乗りのレジャー船「ソーラーボート」の2隻が実験として導入されました。

▲ハウステンボスのソーラーボート・ソーラーカナル(出典:ハウステンボスウェブサイト)

4. 東京海洋大学 らいちょう


「らいちょう」シリーズは東京海洋大学が開発した電気推進船です。初期型「らいちょうI」は2010年に進水、26kWhの蓄電池を積んだ交通艇として作られました。その後、ウォータージェット推進機を搭載した「らいちょうS」が2011年に進水、CHAdeMO急速充電にも対応しています。さらに2014年には補助発電機を搭載した「らいちょうN」が進水、それまでの「らいちょうI」および「らいりょうS」の蓄電池容量26kWhを大きく上回る145kWhの電池が搭載されています。
また、2016年には補助電源として水素燃料電池が追加搭載され、今後、水素でも走る電気推進船となっていきそうです。



5. (番外編)FOMMコンセプトOne


最後にご紹介するのは、世界最小クラス4人乗り電気自動車の開発を行う株式会社FOMMの超小型電気自動車です。この電気自動車、水害の多い東南アジア向けを考えて設計されており、なんと水害時には浮いて、水面での移動が可能だとのことです。
出力5kWのインホイールモーターを2基と日産リーフなどとは出力の面を比べるとずいぶん小さいですが、マイクロモビリティとしての活用も期待できそうです。

▲FOMM小型電気自動車(出典:FOMMウェブサイト)

以上、本日のコラムでは電気推進船についてご紹介しました。自動車だけでなく、様々な移動体が電動化し、CO2フリーになって行ってほしいですね。

●参考ウェブサイト:
-株式会社VIBEプレスリリース(2015年1月13日)
-日本最大級のEV船入稿 石垣港拠点に実証運航(2015年01月14日付八重山毎日新聞)
-常石グループウェブサイト
-伴ピーアールウェブサイト
-ハウステンボスウェブサイト

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