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2013年7月18日

【特集記事】グリーンロードモータース小間社長インタビュー(第3回):GLMの戦略、そして今後の動向

京都にグリーンロードモータース(GreenLordMotors:以下GLM)というEVベンチャー企業があります。この会社は往年の名車「トミーカイラZZ」をEVとして復活させた企業で、このところマスメディアなどでも注目されています。

GoGoEVでは日本発EVベンチャーとして発展を続けるGLM社に伺い、社長の小間裕康氏からお話を伺って参りました。前回はピュアスポーツEVがビジネスとして成功するのか、また、どのようなターゲットを狙っているのか、そしてGLMのライバルは?、などについてインタビューを行って参りました。

ところで、読者の皆様もご存じの方も多いとは思いますが、トミーカイラZZは99台限定販売となっています。「なんでそんなに少ないの?」と思われる方も多いと思い、今回はGLMの戦略、そして今後の動向についてお伝えしたいと思います。




【99台という少数販売の理由は?】

ピュアスポーツカーは少数でも採算が取れるため、まずは99台を販売します。これはアフターサービスに対応できる最大の数字であり、まずは身の丈にあった経営をおこないたいと考えています。EVの普及スピードを過大評価しすぎると、ベタープレイスのようになってしまいます。現時点で、既に100件以上の購入問い合わせを頂いており、そのうち半数は一時金の入金まで済んでいます。また、この99台の販売において、顧客のニーズだけでなくEVの問題点も同時に探っていこうと考えています。


【ビジネス展開において重視していることは?】

面白い車を作ることが最も重要だと考えています。環境にいいから売れるというのは間違っていて、環境に良く不便であってもEVを買う、ということにはつながりません。またバッテリー技術に左右されるビジネス展開も成功しないと考えています。それはバッテリー技術の進歩が速すぎるため、それに対応し続けることが難しいと考えるからです。GLMにおいては車体にコア技術を持っており、バッテリーには左右されないビジネスモデルを考えています。120km航続モデルだけでなく、200km航続モデルもラインナップとして存在していますが、ピュアスポーツEVにおいては、航続距離より軽さの方が重要であるため、今のところ120km航続モデルの予約希望が多い状況です。また、バッテリーは顧客のニーズによって選ばれるべきであり、GLMはそれに対応することができます。


【今後のビジネス展開は?】

2015年以降は今のトミーカイラZZを発展させる形で1000台規模のモデルを販売していきます。それだけでなく、トミーカイラZZ以外のプラットフォームを展開していきたいと考えています。しかしながら、やはり最も重要視するのは“走る面白さ”であるため、700kg以下の非常に軽いEVカー開発も進めていきたいと考えています。他のビジネス展開としては、他社にプラットフォームを供給することも視野に入れています。






このように、GLMの小間裕康社長は一貫して、「走る面白さ」を語られる一方、地に足のついたビジネスを展開する、素晴らしい社長でした。そして今後も、「走る面白さ」をキーワードに、ビジネスの拡大を考えていらっしゃいます。これからのGLMの展開がとても楽しみです。


●グリーンロードモータース
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