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2017年11月11日

【東京モーターショー2017】トヨタ自動車が提案する電動自動車

11/5(日)に東京モーターショーが終了しましたが、再来週の11/23(祝・木)からは名古屋に場所を写し、地区モーターショーが行われます。その後も、大阪、福岡、札幌、仙台と場所を移しながら、東京モーターショーで展示された自動車の一部が引き続きご覧になれます。


さて、今回より数回にわたり、東京モーターショーで展示された電動自動車(電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車)について各社の展示をラップアップし、今後の展開についてそれぞれ考えていきたいと思います。

まず第一回目はトヨタ自動車です。


●GoGoEV関連コラム(2017.11.03付)

-【東京モーターショー2017】コンセプトカーから、東京モーターショー2017を読み解く


東京モーターショー2017において、トヨタ自動車では、3台の電動自動車のワールドプレミア、1台の電動自動車のジャパンプレミアがありました。そのうち、一際目を引いたのが、「Concept-愛i」シリーズの3台の電気自動車でした。


Concept-愛iシリーズ

今回の東京モーターショーでは、多くの自動車メーカーが「人工知能(AI)」にフォーカスし、関連する提案を行っています。なかでもTOYOTA Concept-愛iは、人工知能がドライバーをより理解し、共に成長するかけがえのないパートナーとなり、運転者・同乗者とのコミュニケーションをはかることで、関係性を築いていくことというコンセプトです。そして、それが新たな愛車の形だとトヨタ自動車は考えています。


また、Concept-愛iシリーズには、乗用車タイプ(Concept-愛i)、都市モビリティタイプ(Concept-愛i RIDE)、一人乗りタイプ(Concept-愛i Walk)が提案されています。


基本形である「Concept-愛i」は、今年1月に米国ラスベガスで行われた米国最大のコンシューマーエレクトロニクスの展示会「CES2017」で初公開され、今回は日本初公開となりました。意思疎通が行えるクルマとのコンセプトですが、それだけではなく、バタフライドア(ガルウィングドアの一種)採用、大きなフロントウィンドウ、サイドウィンドウ、後輪タイヤと車体の一体感など、近未来の雰囲気を感じさせます。



▲TOYOTA Concept-愛i


都市モビリティに特化した形である「Concept-愛i RIDE」は、人にやさしい都市モビリティを考慮した自動車であり、車イスの積み下ろしをサポートすると共に、助手席に車イスを載せることなどもできる1人乗りの自動車ます。フロントグリルにメッセージが表示され、歩行者や他の自動車へのメッセージを表出する事もできます。なお、「Concept-愛i RIDE」もガルウィングドアが採用されています。


▲TOYOTA Concept-愛i RIDE


歩道の走行を可能とする新しいモビリティである「Concept-愛i Walk」は、全長を人の歩幅以下、全幅を人の肩幅以下におさえ、その場での回転が可能な一人乗り三輪自動車です。飛行機の操縦稈のような操作ができ、誰でも簡単に、また、服装や履物を選ばず、気軽に使用可能ということを目指しています。


▲TOYOTA Concept-愛i WALK


以上、Concept-愛iシリーズはいずれもEVですが、これは、EVがコントロールがし易い事、自動車の運転に関するデータを取得し易い事などから自動運転や人工知能との相性が良く、選択したとのことでした。今後、自動車のAI化、自動化が進むことで、同時に、電動化も進むのではないかと思わされる展示となっていました。


燃料電池自動車(FCV)による電動化

Concept-愛iに続いてトヨタが力を入れていたのが、東京オリンピック・パラリンピック2020とその先を見据えたモビリティの提案でした。そして、その技術として最も力を入れていたのが、水素燃料電池技術でした。


まず、世界初公開で提案された「TOYOTA Fine Comfort Ride」は、水素燃料電池により、1回の充填で1000kmの航続が可能となった場合、車内でゆったりと過ごしたり、会議や打ち合わせなどが行えるような移動空間を提案しています。現在の技術では2020年頃の実現はまだ難しいですが、それほど遠くない未来にそのような時代が訪れるのではないかと感じさせる自動車でした。



▲TOYOTA FINE-Comfort Ride


一方、水素燃料電池バスとして展示された「FUEL CELL BUS SORA」は、コンセプトカーであるものの2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えた、現実的な自動車でした。都市交通であるからこそ環境への配慮を考え、また、街の景色を「未来色」に変えるアイコンバスとして、見た瞬間、「燃料電池バス」とわかることが考慮されています。今後、東京オリンピック・パラリンピックに向け、2018年より東京都を中心に100台以上のSORAが導入される予定となっているそうです。


燃料電池バスのコンセプトであり、社会の奉仕車として環境に配慮すると共に、バスとしての安全性・居住性にこだわったバスとなっています。


▲FUEL CELL BUS SORA


以上、本日のコラムでは、東京モーターショー2017においてトヨタ自動車が提案する電動自動車についてご紹介しました。トヨタ自動車のブースで展示された電動自動車はいずれもコンセプトカーが多く、実際にどのような自動車で展開されるのかはまだまだ未知数ですが、水素燃料電池分野から、さらなる電動化が進むことを期待したいと思います。

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