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2019年4月15日
3月のGoGoEVコラムで、2018年の世界の電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHEV)の販売状況を見てみました。ノルウェーをはじめとする北欧各国が国内市場でEV・PHEVのシェアを急速に伸ばす一方、台数では、中国とアメリカの二か国が世界市場をけん引していることを紹介しました。
また、メーカー別では、米国テスラ社に続き、中国BYD社、ルノー・日産連合、中国北京汽車と続き、EV・PHEV業界での中国勢の存在感がますます強くなっているようです。中国市場では昨年、100万台以上のEV・PHEVが売られ、販売に占めるシェアは4%を超えています。日本の販売シェアが2%を下回っていることからも、中国市場におけるEV・PHEVの存在感も大きくなっているようです。
そこで本日のGoGoEVコラムでは、2018年の中国市場において販売されたEV・PHEVについて、昨年との比較をしたいと思います。なお、前回同様、データは世界中のEV・PHEVの販売台数データを集計している「EV-Sales」を参考に作成しました。
○GoGoEV関連サイト:
-【EV/PHEV】電気自動車・プラグインハイブリッド車の国別・メーカー別比較(2018年)(2019年3月18日付GoGoEVコラム)
-【EV・PHEV】2017年に中国市場で売れた電気自動車(2018年5月7日付GoGoEVコラム)
はじめに、メーカー別の販売ランキングを見ていきたいと思います。GoGoEVコラムでは、何度か中国市場を紹介してきたので、見覚えのあるメーカーもチラホラあるのではないかと思います。ただ、昨年と変わらず、日本国内で見かけるメーカーのEV・PHEVは1台も20位以内にランキングしませんでした。
以下、車種別にみていきたいと思います。
2017年の販売ランキングで1位となった北京汽車のECシリーズが、2018年も1位となりました。販売台数もおよそ1万台増えています。北京汽車は中国最大手の第一汽車の部品工場として設立した自動車メーカーで、同社のEVは2017年以前より人気がありましたが、その人気が継続しているようです。
▲BAIC ECシリーズ(出典:北京汽車ウェブサイト)
中国EV・PHEV最大手のBYDは「王朝シリーズ」と呼ばれるラインナップがあります。このうち秦と呼ばれる自動車はセダンタイプで、PHEVとEVがありますが、2018年に販売2位にランキングしたのはPHEVタイプでした。なお、航続距離はおよそ70kmとされています。
▲BYD 秦(出典:BYDウェブサイト)
フォルクスワーゲンとEV開発で合弁を組むJACが独自で展開するiEV S/Eが昨年より2つランキングを上げて、3位に入りました。日本の軽自動車を彷彿とさせるiEVシリーズですが、iEV 6やiEV50やiEV4、iEV7など複数のシリーズを展開しています。なお、販売台数も25,000台から46,000台に増加しています。
▲JAC iEV6E(出典:JACウェブサイト)
2018年販売台数4位に入ったのは、昨年6位だったBYDの小型セダンタイプEV e5です。現在は航続距離が480kmの450シリーズまで発売されていますが、電池容量の違いによって、三ケタの数字が異なるようです。
▲BYD e5(出典:BYDウェブサイト)
中国のビッグ5と呼ばれるChery社は中国のビッグ5と呼ばれる自動車メーカーです。同社のeQシリーズは昨年27,000台販売され、今年は39,000台あまりが販売されました。ただ、他車種に比べて、伸びが小さく、ランキングを落とすことなりました。なお、NEDCモード航続距離は251kmで、スタイルもどことなくSmartに似ているような気もしますね。
▲Chery eQ(出典:Cheryウェブサイト)
BYD「王朝シリーズ」の、SUVタイプのPHEV「宋」が昨年より販売台数を9,000台ほど伸ばしたものの、6位となりました。
▲BYD 宋(出典:BYDウェブサイト)
昨年の販売台数で14位だった北京汽車のセダンタイプEV「EUシリーズ」が、販売台数を倍増させ、7位に入りました。北京汽車はECシリーズ、EUシリーズ、EXシリーズの3つで、世界販売4位のメーカーとなるまで成長しており、今後の展開も期待できそうです。
▲BAIC EUシリーズ(出典:北京汽車ウェブサイト)
BYD「王朝シリーズ」の、「唐」がランキングを上げ、8位となりました。SUVタイプおよびセダンタイプがあり、高級感のある作りが人気を博しているのではないかと想像できます。どことなく、MAZDA車に似ている気もしますね。
▲BYD 唐(出典:BYDウェブサイト)
BYD「王朝シリーズ」のうち、昨年の販売台数で20位以内にランキングしていなかったのが「元」でした。小型SUVタイプのEVで、43.2kWhの電池を積み、300km以上の航続距離を確保しているようです。
▲BYD 元(出典:BYDウェブサイト)
上海汽車のEV・PHEVブランドRoeweから、Ei6 PHEVが10位にランキングしました。上海汽車はEV・PHEVで世界販売6位、中国国内でも3位となるまで成長しており、同社のRoeweシリーズが主力となっています。
▲Roewe Ei6 PHEV(出典:上海汽車ウェブサイト)
また、11位以下については、写真のみご紹介します。
▲BAIC EXシリーズ(出典:北京汽車ウェブサイト)
▲JMC E200(出典:JMCウェブサイト)
▲Geely Emgrand EV(出典:Geelyウェブサイト)
▲Hawtai EV160(出典:Hawtaiウェブサイト)
▲Roewe Ei5 EV(出典:上海汽車ウェブサイト)
▲上海汽車 Wuling E100(出典:GMウェブサイト)
▲Roewe eRX5(出典:上海汽車ウェブサイト)
▲東風汽車 俊風シリーズ(出典:東風汽車ウェブサイト)
▲Zotye E200(出典:Zotyeウェブサイト)
▲Hawtai xEV260(出典:Hawtaiウェブサイト)
以上、2018年に中国市場で販売されたEV・PHEVを見てきました。
販売台数が前年比で1.5倍以上となり、成長著しい中国市場ですが、その中でも、BYD、北京汽車、上海汽車の3社がシェアを伸ばしていることがわかります。特に注目されるのは、新しいラインナップや車種をどんどん追加していることです。この点は、昨年のコラムでも感じましたが、そのスピードは衰えるどころか、益々早くなっているようにも思います。
引き続き、中国のEV・PHEV市場は要注目ですね!
●参考ウェブサイト:
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2024年11月5日 環境問題への対策のための実証実験が終了しました【ご協力への感謝と参加特典のご案内】 |
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