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2024年2月16日

エネチェンジ EV充電インフラ令和6年度予算への見解を発表 充電器の稼働率や「EV優先車室」の設定に課題

ENECHANGE(エネチェンジ)株式会社(本社:東京都千代田区 以下、エネチェンジ)は2月15日、都内にて令和6年度EV充電インフラ補助金への見解発表を行いました。予算額は前年から倍増の360億円となったものの、普通充電器の目標設置数に対してはまだまだ不足しており、さらなる予算増額とともに、充電インフラ整備の課題解決が求められています。



ENECHANGE株式会社 代表取締役CEO 城口洋平


令和5年度補正予算・令和6年度当初予算案の概要





令和5年度補正予算、令和6年度当初予算案のうち、360億円が充電インフラ整備の予算として配分されています。前年度の予算額175億円からは倍増していますが、エネチェンジの試算によると、2030年までに目標としている普通充電器27万口の設置には約109億円不足しており、目標達成のためにはさらなる予算増額が必要となります。



充電インフラ政策の7つの課題


充電インフラ整備促進に向けた指針として「EV充電インフラの口数の拡大」「充電器全体の総出力の増強」が掲げられる一方で、実際の充電インフラ政策には課題が多く、エネチェンジはそれらの課題に対し7つの提言を行っています。


1. 普通充電(基礎充電)の募集対象の条件統一




令和5年予備分以降、マンションなどに設置される普通充電(基礎充電)の補助金対象の条件として、6kW出力が中心のケーブルと3kW出力が中心のコンセントでは違いがあります。


・ケーブルの場合、駐車場の収容台数の10%以下、かつ10口以下

・コンセントの場合、駐車場の収容台数以下、かつ20口以下


充電器を多く設置することを目的として3kWのコンセントを設置するマンションも多く、たとえば駐車場が20台のマンションであれば全戸分のコンセント設置が可能となっています。エネチェンジは、このような3kWコンセントの多数設置が可能となっている条件と「充電器全体の総出力の増強」を掲げる指針に相違があると考え、ケーブル・コンセントの条件を統一すべきであるとしています。



2. 普通充電(目的地充電)の最低出力を6kW以上に設定




同様に、「充電器全体の総出力の増強」を実現するためには、目的地充電において最低出力を6kW以上に設定すべきと提言しています。2~3時間程度の滞在が多い目的地充電では、3kWよりも6kWの方が利便性が高いとされる一方、実際には3kWの設置も増えています。

3kWの設置抑制のため、「kW単価での入札制」も取り入れられてはいますが、充電器本体の価格差もあることから、十分な抑制にはなっていないと考えられます。



3. 急速・普通充電併用設置の禁止


現在も示されている急速・普通充電の併用設置禁止については、エネチェンジも方針を支持し、継続を希望しています。それぞれの施設の滞在時間やユーザーの目的などを考慮し、最適な充電器を選択することが重要であり、不適切な急速・普通の併設を招かぬよう、引き続き併設の禁止を政府へ提言しています。



4. EV優先車室の義務化




エネチェンジでは、EV充電器の設置契約の際、EV優先車室であることを明確にし、コーンを設置するなどの対策をとることを義務としています。EV充電器を設置していても、ほかの車室と区別していない場合、ガソリン車が停まっていて充電することが出来ないなどのケースも多く、問題となっています。補助金を利用して充電器を設置するのであれば、充電器設置後の運用についても意識すべきであり、設置施設の協力度を測るためにも、EV優先車室を義務化することが必要であるとしています。



5. 追加設置の稼働率設定


エネチェンジの調査では、1か月1口あたりの充電器の稼働率は、充電事業者や設置場所によって大きく異なっています。稼働率が低い場所へ充電器を追加で設置する必要はなく、よりニーズの高い場所へ優先して設置し、充電器の利用時間を増やすことが重要となります。そのため、エネチェンジは補助金を活用して充電器を設置する場合、同一箇所へ追加する際には稼働率を条件とするべきであるとの考えを示しています。



6. 公共充電器情報の公開義務化


現在、EV充電アプリは各事業者が自社の充電スタンドのみを表示するものも多く、様々な充電スタンドを調べるには複数のアプリを並行して使わなければならないため、ユーザーにとって非常に不便な状況となっています。

エネチェンジでは他社とデータ連携し、自社設置以外の充電スタンドも表示していますが、補助金を活用して設置された充電器はすべて公共のものとして公開されるべきであるとしています。



7. EVスポット案内標識への出力表記の義務化





EV充電器の設置を示す標識として、東京電力が公開している「CHARGING POINT」が利用されていますが、この標識は「100V」「200V」「QUICK」の区別のみとなっており、一見しただけでは各充電器の出力まではわかりません。普通充電、急速充電ともにユーザーにとって充電器の出力は非常に重要な情報であり、エネチェンジは今後、標識に「出力値」の表記を義務化すべきであると提言しました。



EV充電エネチェンジについて





設置・月額費用0円から、導入や運用の手間を最小限に電気自動車向けの充電設備が導入可能。商業施設や宿泊施設などの目的地となる場所への導入をはじめ、マンション向けにも導入ができるオールインワンサービスです。EV充電エネチェンジは、EVユーザー向けサービスも充実。充電スポットの検索はもちろん、誰もがいつでも充電器を利用でき、月額費用なく使った分だけ料金をお支払いいただくシンプルさが魅力です。e-Mobility Powerや各自動車会社が発行する充電カードでも利用できるようになり、利便性がさらに高まりました。


EV充電エネチェンジウェブサイト:https://ev-charge-enechange.jp/




※ENECHANGE株式会社は、GoGoEVのPRパートナーです。
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コメント一覧

2024/2/19 19:23

>>現在も示されている急速・普通充電の併用設置禁止

これの意図がわからないのでなんともだけど・・・
これはミスなチョイスじゃないかな。急速充電器の故障は実際致命的で「いつか起こる物」と捉えなければならない。そのとき普通充電が出来れば幾分は有利であり、緊急時には有効です。あと、災害時などの通電があるなら、普通充電器を解放し「一般コンセント」もつかえるような装置工夫もほしいところ。
後、課金するために通信機能があるのが一般的な充電器なのだから、WIFIが出来ればなおよいです。

radolf2014