2025年7月24日(木) 15時
現在、日本全国に12,881口 (※) 設置されている急速充電器(CHAdeMO)。
ショッピングモールやガソリンスタンド、自動車ディーラーやコンビニなど、普段よく行くさまざまな場所でも目にするようになりました。
GoGoEVでは、急速充電器(CHAdeMO)のメーカーが35種類も登録されています。
みなさんが想像される"急速充電器"はどんなイメージでしょうか?
ご利用のEV充電サービス名は知っていても、充電器を製造しているメーカーまで意識している方は多くはないかもしれません。
今回は、そんな急速充電器(CHAdeMO)のメーカーを深掘り!
よく見る充電器から最新の充電器まで、各社の充電器の特徴を調査しました!
■ 急速充電器(CHAdeMO)メーカー
まずご紹介する急速充電器メーカーは「ニチコン」です。
ニチコン製の充電器では、50kW機が約2,000か所へ設置されているほか、100kW(1口最大90kW)の2口同時充電タイプも増えてきており、自動車ディーラーをはじめ、ガソリンスタンドやショッピングモールなどで多く見ることができます。
コンパクトな設計で設置面積が小さく、設置の自由度が高いのが特徴。海岸付近での塩害対応や24時間365日対応のコールセンターなど安心のオプションもあり、多くの設置実績を誇っています。
商用EV向け充電器の開発にも取り組んでおり、2025年2月に発表された「サイクリックマルチ充電器」は、1口最大90kWで最大6台のEVに輪番充電可能。効率的な急速充電を実現することで、バスやトラックなどの商用EVの充電課題解消を目指しています。
また、株式会社 e-Mobility Powerと共同開発した新型4口マルチコネクタタイプ急速充電器「赤いマルチ」は、同時充電台数が2台以下の場合、1口最大150kW出力で充電可能。既設の「青いマルチ」で好評な「充電ケーブル操作補助機構」(充電ケーブルを地面に引きずることなく操作可能)を継承し、2025年から全国のSA・PAで運用が開始されています。
・道の駅 しらぬか恋問館(出力:25kW)
・イオンモール高知 (西側平面P)(出力:50kW)
・セブンイレブン日進野方町稲荷店(出力:100kW ※1口最大90kW)
※2025年7月時点の情報です
ニチコンと並んで設置数が多い急速充電器メーカーが「東光高岳」です。
同じく50kW機や、120kW(1口最大90kW)の2口同時充電タイプの急速充電器が数多く設置されており、自動車ディーラー、コンビニやサービスエリア・パーキングエリアなどでよく見られます。
充電器の内部がユニット化されており、故障時には不良ユニットのみを切り離して運転の継続が可能。120kW(1口最大90kW)機はパワーシェアリング機能により、2台同時充電時、それぞれのEVの充電量に応じて出力を自動的に最適化します。(ダイナミック充電対応車両に対して有効)
保守メンテナンスは、100%子会社の株式会社ミントウェーブが請け負っており、定期点検や消耗品の交換から、24時間365日対応の電話受付など、万全の態勢が整えられているのも特徴です。
2025年4月には最大出力150kWの「SERA-150」も販売開始され、現在は新ブランドネーム「SERA(セラ)」シリーズとして充電器が展開されています。
また、東光高岳も株式会社 e-Mobility Powerと急速充電器の開発を進めており、1口最大出力350kW(総出力400 kW)の急速充電器「SERA-400」も発表されました。「SERA-400」には、現行製品比で約30%軽量化した新型充電コネクタと約20%軽量化した充電ケーブルが採用され、より操作性が向上しています。
・高階市民センター (出力:30kW)
・ファミリーマート吉川会野谷店(出力:50kW)
・東北自動車道 紫波SA (下り)(出力:120kW ※1口最大90kW)
※2025年7月時点の情報です。
続いては、90kW以上の高出力機の設置が多い「新電元」です。
普通充電器、急速充電器ともにラインアップしている新電元ですが、最も多く見られるのは総出力90kWの急速充電器。充電コネクタが1本のタイプと2本のタイプがあり、2本タイプではパワーシェアにより2台同時充電が可能です。(2台充電時は合計最大出力90kW)
超急速クラスの150kW機も自動車ディーラーを中心に、現在約100か所へ設置。3段式のパワーブースト機能が自動適用され、最初に350A(150kW相当)/15分のブーストモードを適用しても、15分経過時点で300A以下なら、300A(130kW相当)/25分のブーストモードに移行し、高出力を持続します。充電器のインレットに差し込むだけでケーブルが冷却される仕組みにもなっており、充電のインターバル短縮も実現しています。
2023年11月には新たなEV充電器シリーズ「MITUS」を公開。ファーストモデルとして、総出力360kW、4台同時充電可、時間課金・電力量課金どちらにも対応した急速充電器の発売が予定されています。
「ABB」は、スイスに本社を置く充電器メーカーです。日本国内ではABBジャパンとして販売/サービスネットワークを展開しています。
特に90kW以上の高出力機が多く、150kW機も自動車ディーラーやサービスエリア・パーキングエリア約300か所へ設置。充電インフラの高出力化に貢献しています。
EVのフォーミュラカーによるレースシリーズ「ABB FIAフォーミュラE世界選手権」の公式充電パートナーも務め、最大出力160kWのABBフォーミュラEレース用充電器を開発するなど、高い信頼性と一貫した性能を提供。
急速充電器のほか、6kW出力の普通充電器「Terra AC Wallbox」も全世界で100万台以上販売されており、大阪・関西万博の万博パークアンドライド(P&R)駐車場にも設置されています。
自動車ディーラーや道の駅でよく見られる「JFEテクノス」。
50kW機の設置がほとんどですが、蓄電池アシスト式の100kW機「Super RAPIDAS-SR」も増えてきています。「Super RAPIDAS-SR」は、100kWのNo.1スタンドと50kWのNo.2スタンドがセットになっており、No.1 スタンド単独使用の場合は100kW、No.1, 2スタンド同時使用の場合は各50kWで充電可能。停電時電源供給装置(オプション)併用により、停電時でも外部へ給電(100V)することができます。
30/50kW機を提供している「ハセテック」の充電器は、全国のローソンや公共施設、道の駅などで見ることができます。
(株)GREEN CHARGEの取り扱いによる従量課金に対応した充電器も用意されており、飲食店やスーパー、ドラッグストア、道の駅などさまざまな施設へ導入されています。
「ダイヘン」は2プラグ型の充電予約機能がついた30/50kW急速充電器を提供。
1台目充電時に2台目の充電予約が可能なため、その場で充電器が空くのを待機する必要がありません。1口最大90kWの120kW機も用意されており、対応機種ではつなぎ替え作業不要の「4台連続充電機能」も搭載されています。
2台同時充電可能な50/100kW充電器を製造する「デルタ電子」。
全国のファミリーマートやスズキアリーナなどでよくみられる充電器です。特定計量制度に対応した従量課金システムも開発しており、対応設備も多く設置されています。
蓄電池型 超急速EV充電器 Hyperchargerを製造している「PowerX」。
150kWの高出力かつ、併設の蓄電池によって再エネの活用や施設のエネルギー管理もできる点が特徴で、自社のEV充電サービスとして設置を広げるほか、メルセデス・ベンツやアウディなどにも充電器が導入されています。
ユーザーから要望の多いkWhあたりの従量課金制にも対応。今後は1台充電時の最大出力を240kWへアップグレードすることも予定しており、充電中の時間を有意義に過ごすことができる優良施設等への設置拡大が期待されています。
テンフィールズファクトリーは「FLASH」の名で知られる急速充電器を製造しています。
180~240kWの高出力で充電量に応じた従量課金制が採用されていることや、会員登録なしで利用できる利便性から、多くの注目を集めています。
また、充電ケーブルがCHAdeMOとNACSどちらの規格にも対応しているという点も高く評価されており、直近2年半ほどで約150か所へ設置を拡大しています。
近年、EVのバッテリー容量増加に伴って、各社から高出力の充電器が増えてきています。ただし、ブースト機能による高出力設備の場合、ブースト期間を過ぎると出力が低下するため、思ったより充電されないと感じることもあります。
複数のEVの同時充電時に各充電器の電力が自動で調整される「デマンドコントロール」機能も整備されつつあり、今後EVが増えてきた際には、充電器の性能自体が高出力でも、デマンドコントロールによって充電量が制限される可能性もあるため、注意が必要です。
また、これまでは充電時間に応じた「時間課金」が主流でしたが、充電電力量に応じた「従量課金」対応の急速充電器も増えてきています。
10 件
2025年8月3日(日) 15時
小容量(軽)EVに乗っている身とすれば、従量課金が増えてほしいです。
ただ、特にFLASHさんに多いのですが故障したまま放置されており、空満もわからないので「来てみたら故障で使用できない」ってことが多いです。
(岐阜県高山市とFLASHさんが提携を結んでおられますが、高山市は隣の充電器まで何十キロもあるところが多いのでこのへんのメンテもしっかりしてほしいところです)
あと、ここで書くことではないかもしれませんが、新型充電器では、旧型EVとのマッチングが疎かになってきており、ニチコンのNQD-UCX04P等で、理論上125A流れるはずですが100Aまでしか流せないなどの弊害が出ています。
(過去には、マルチ充電器で20kWまでしか流せないなど、同様のことがありました)
新型充電器を開発するのは良いのですが、CHAdeMOマッチングセンターがあまり機能していないのかこういう事例が今後起こらないようにしていただきたいと思います。
2025年7月30日(水) 13時
各メーカーに一番望むのは、全ての部品が少なくとも1年半以上は設計以上の性能が維持され、1年に1回の定期点検のタイミングで計画的に部品を交換することで少なくとも法定耐用年数までは常に定格の電流値を放電し続けること。
設置者(施設管理者)とメーカーとの保守契約次第なのかもしれませんが、1ヶ月を超えて利用出来ない設備が一定程度見受けられるので。
2025年7月28日(月) 17時
個人的には「FLASH」を推したいです。
理由:
①技術的にはCHAdeMO、NACS規格の両方を対応できて、液冷式ケーブル採用で連続高出力ができて、経路充電の効率は一番です。(他社のブーストモード時間のばらつきが大きくて、充電効率の観点である程度インチキ気味があります。)
②利便性として会員登録なし、決済方法豊富のため使いやすいです。
③従量式で会計明瞭ですね。(現時点の100台設立達成キャンペーンで44円/kWhの価格は良心的です。)
2025年7月27日(日) 14時
外観のデザインだけでいえば、PowerX以外は全てイマイチ。ボタンの位置やケーブルの出し方などのユーザービリティも含めてデザインが良いほうが使いたい、使ってみたいというふうになるので、各社頑張ってほしい。車だって、見た目重要なので、充電器も同じ。
2025年7月26日(土) 19時
色々な充電器メーカーがあるので、少なからず不具合等が出てくることはあると思います。
eMPの不具合情報を見ていると未だ解消されていないものもあるので車両、充電器メーカーが連携して早期の問題解消に努めて欲しいと思っています。
先日、最近設置された急速充電器を利用したところ、車両側でエラーが発生しました(走行中の充電ランプ点滅)。走行には問題ありませんでしたが、ディーラーで確認してもらいました(車両の点滅表示は解消済み)。
エラー発生の際に充電事業者に届け出るなどすることで問題の解消に繋がるかと思います。
今回は10社がリストアップされていますが、それ以外の充電器メーカーのものもあるので画像はなくとも記事内にメーカー名(充電事業者)の記載があっても良かったのかな?とも思っています。
これからもっと使いやすいものになってくれると有り難いです(操作系の共通化など)。
2025年7月25日(金) 6時
自宅充電中心なので、外出先では自宅に戻るために不足する分だけ継ぎ足す感じで充電器を利用しています。なので、時間短縮のため90kW以上の出力のものを主に使っています。
どのメーカーのCHAdeMO充電器もそうですが、ケーブルが太くて重く、扱いが大変です。
テスラのように細く軽いのに憧れます。
色々な充電口の位置の車に対応するため、ケーブルを長くすると太くなるのは必然なんですが...
充電器メーカーさん、技術で何とかならないでしょうか?
2025年7月25日(金) 0時
私はABBの充電器が、画面やボタンのタッチ操作しなくとも、繋げて、かざすだけで充電が始まるので、よくセブンイレブンなどでも高速で違うメーカーと並んでいるタイプでもこちらを好んで使います。
充電の終了も、画面のタッチ、かざす、片付けると3ステップですが、停止ボタンだけで消されることもあるかと思えば安心感があります。画面タッチなしでもかざしただけで止まってもらえれば楽なのですが
テスラのスーパーチャージャーのようにシンプル極まる充電体験が理想だと思っていますが、いろんな車や充電器メーカーとなると、「繋ぐ」「かざす」で始まり、「かざす」「片付ける」の2ステップで終われるぐらいが簡単かなと思います。
スマホのアプリで認証する場合でも、スマホをかざせるようになるとより良いかと思います。
どの充電器メーカーも、よりシンプルな操作で充電が始まるように、シンプルゆえにどの充電器でも迷わず、素早く簡単に充電できるを早く実現できるように期待しています。
蛇足ですがテスラのNACSみたいに、普通や急速を問わずひとつの形のプラグで、同じところにさせるようなのも理想です。
この先に出てくる日本メーカーのEV、SONYとホンダのAFEELAやマツダのEVは日本でもNACSになるようですので、その流れも加速してほしいです。
2025年7月24日(木) 21時
個人的には電流値が表示される一部のニチコンさんと新電元工業さんの急速充電器がすきですね。
ウチの車は最大125Aが電池残量80%付近まで流れ続けてくれるので、電流値が落ち次第停止する次第です。
2025年7月24日(木) 17時
東光高岳さんとハセテックさん新型見たことはないです。
自宅充電しているので自宅周辺は遠出したときの帰路以外使いませんが、、、
様々な要因で充電体験が変わるので
急速充電箇所集約してでも
1ヶ所で複数台利用可能+急速充電kwh移行へ
公共充電安い時代はいずれ終わると思っています。
EVの進化やユーザーニーズに伴って、今後急速充電器はどのように変化していくのか?GoGoEVでも引き続き、取り上げていきたいと思います!