エンジニアリング企業のJFEエンジニアリングが電気自動車関連ビジネスを米国にて開始しています。2012年2月、オレゴン州ポートランドに、同社製急速充電器「ラピダス」を設置しました。元々JFEエンジニアリングは発電所などのプラントを世界各地で建設している会社ですが、環境負荷の小さい豊かな社会を築くために、電気自動車インフラにも注目しています。

急速充電器「ラピダス」の特徴は、他社と若干異なる部分があります。それは、蓄電器を搭載し、3相200V（20kW）の電力で、50kWの急速充電を可能とする点です。比較的低容量で50kWの充電を可能とするため、他社製に対し受電設備や電力配線の整備に要する費用、また契約電力に係る費用を軽減できます。また、蓄電池を使用するため、電力貯蔵や平準化にも貢献すると考えられます。

○小さな受電で充電するラピダスの概念図

(出展：JFEエンジニアリング株式会社・ホームページ)

カルフォルニア州などに代表される米国の西海岸は、送配電ネットワークが他地域に比べて脆弱であると言われ、EV普及の障害になると懸念されています。このような状況にも、蓄電池を搭載し、比較的低容量で使用可能な「ラピダス」は適用できます。

さらには、「8分で80％」の充電が可能な超急速充電器「スーパーラピダス」も開発されており、今後、展開されるとの事です。

日本企業は電気自動車の展開にビジネス性を見いだし、海外へ展開しているようです。今後も、このような日本の企業の取り組みに期待したいですね。

○ポートランド市「エレクトリックアベニュー」に設置されたラピダス

(出展：JFEエンジニアリング株式会社・ホームページ)

●参考ウェブサイト

-JFEエンジニアリング会社・ホームページ

-JFEエンジニアリング会社・ニュースリリース