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2014年1月29日

【EV事業】EV電池の二次利用への取り組み

現在、再生可能エネルギーの導入が各方面で積極的に行われています。しかし、再生可能エネルギーは、天候等に左右され、電力を安定供給できない場合を生じることが懸念されています。このような問題を解決するために、廃車になったEVの蓄電池を二次利用し、再生可能エネルギーの電力を吸収させようという取り組みです。


取り組みの一つとして、日産自動車や住友商事が中心となり進めているプロジェクトがありますので、紹介したいと思います。


本プロジェクトは、電気自動車から取り出したリチウムイオン電池を電力の平準化に用いるだけではなく、リチウムイオン電池の二次利用市場を創出する目的で2010年開始されました。


日産リーフに搭載されるリチウムイオン電池は、一般的な使い方の場合、5年後でも80パーセント程度の残存容量があるとされています。すなわち、電気自動車用として利用されなくなった後も、二次利用することが十分に可能なわけです。


そして、自動車に搭載された長寿命でエネルギー密度の高いバッテリーを様々な用途に活用していくことで価値を与え、電気自動車の普及の課題となっているバッテリーのコスト高の問題を軽減しようとしています。


この事業を行っているのが、日産自動車と住友商事が出資して設立されたフォーアールエナジー株式会社です。電気自動車(EV)に使用されたリチウムイオンバッテリーを「再利用、再販売、再製品化、リサイクル(4R: Reuse, Resell, Refabricate, Recycle)」しています。


(出典:フォーアールエナジー株式会社)


• 再利用 (Reuse):約70%~80%と高い残存容量を持つバッテリーの二次利用を開始する

• 再販売 (Resell):バッテリーを様々な用途のために再販売する

• 再製品化(Refabricate):バッテリーパックを分解した後、クライアントのニーズに合うよう再度パッケージングを行う

• リサイクル(Recycle):原材料を回収するために使用済みバッテリーのリサイクルを行う


この例は、電気自動車の普及は、単に自動車に関連する産業への波及に留まらず、別分野の新事業を創出する可能性を示していると言えます。今後も、電気自動車の普及が進むにつれ、想像できなかったような産業への波及があるかも知れません。


電気自動車はガソリン車のような単なる移動手段ではなく、社会のインフラとして、低炭素社会・高効率エネルギー社会の実現に貢献する自動車と言えるのかも知れません。


○参考ウェブサイト

-フォーアールエナジー株式会社

-住友商事・事業紹介

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