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2014年2月21日

【水素インフラ】カルフォルニア州の水素ステーション

日本では2015年に水素燃料電池自動車(FCV)の販売開始が検討されていますが、米国でも同じく2015年よりFCVの導入が開始されると考えられています。そこで本日は、米国カルフォルニア州で行われている水素インフラの設置取り組みについて紹介いたします。


現在、米国には水素ステーションが53基整備され、そのうちの21基がカルフォルニア州に設置されています。また、カルフォルニア州では、FCV を広めるための活動が行われており、自動車会社やエネルギー会社、行政などが参加するカルフォルニア燃料電池パートナーシップ(California Fuel Cell Partnership(CaFCP))が中心的な役割を果たしています。


その活動の中で策定されたのが、水素ステーションの設置場所を検討した「カ リフォルニア・ロードマップ」です。


(出典:California Fuel Cell Partnershipウェブサイト)


ロードマップの策定にあたり、CaFCP は、燃料電池自動車を普及させるためには、まず、ドライバーにとって利便性の高い場所に水素ステーションを整備するべきだとの仮説が置かれ、調査が行われました。CaFCP の行った調査によると、ドライバーが、自宅又は職場から自家用車の燃料を補給するための移動時間は、6 分以内なら容認できることや、ドライバーが好んでよく訪れる主要な観光地に整備してほしいというニーズがあることが分かりました。


また、既存ガソリンスタンドは 4 分以内でアクセスすることができるが、ユーザーニーズの点では過剰であると分析されています。加えて代替燃料に関する分析から、ドライバーの懸念を払拭するためには既存ガソリンスタンド の約 5%で水素を提供することが必要であると言及しています。


その結果、これらの条件を満たすためには、2015 年までに、カルフォルニア州内 68 箇所の水素ステーションを整備す べきと結論付けています。また、水素ステーションの建設・運営における資金繰りについても政府が手厚い補助をおこなうことが求められています。


このように、ユーザーのニーズを汲み取った上で科学的に分析を行い、政府もしっかりとバックアップを行っている姿は見習う点が多いと思います。水素利用社会の実現に向け、FCV、水素ステーションのコストの低減、技術革新など、改善するべき課題は多いですが、自動車メーカーやエネルギー供給会社、政府機関、燃料電池技術の企業 などが一貫して課題の解決に向けて動く事ができれば、将来、FCVの普及が現実となってくるかも知れません。


○参考

-カリフォルニアロードマップ: 水素 FCV の商業化に向けて

-カリフォルニア州における燃料電池自動車用水素ステーションの整備動向について

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