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2014年9月9日
トヨタ自動車は先月29日、「登録容器製造業者」の認可を経済産業省から受け、自社検査で燃料電池自動車(FCV)に搭載する高圧水素タンクを製造することが可能となったと発表しました。これにより、高圧ガス保安協会による検査が不要となり、FCVの生産性が向上することが見込まれます。
従来、圧力1MPa以上の高圧ガスを取扱う場合、高圧ガス保安法という法律の適用を受けます。トヨタ自動車は本年度内に発売を予定しているFCVに搭載する高圧水素タンクに、70MPaの圧力で水素を搭載しますが、それらタンクに高圧ガス保安法が適用されます。
トヨタ自動車はFCVに搭載する水素タンクを自社製造していますが、これまで、製造過程において、製造中と完成時の2回、高圧ガス保安協会による検査が義務付けられていました。外部機関による立会検査が2段階で行われる場合、1段階目の製造中での検査を合格しないと、次の工程に進めません。そのため、タンクの検査待ち在庫の管理、タンクの製造やFCVの生産の計画と、立会検査の日程を調整しなければなりませんでした。
今回、自社検査の認可を得るにあたり、トヨタは同社の品質マネジメントシステムを関連部品会社を含めた形で強化し、高度な品質管理体制を構築する事業者としての基準を満たすことが出来ました。この認可取得により、外部との日程調整の必要が無くなり、高圧水素タンクの製造効率の向上、FCVの生産性向上、在庫管理等のコスト低減が考えられます。
FCVを市場導入するには、安全性とコストに関する様々なハードルがあります。例えば、水素タンクは安全性確保のため、容器に厚みを持たせる必要があり、コストが高くなってしまいます。そのため、トヨタのFCV発売価格は高級セダン並みとなっていまいます。
しかし、今回のような手法により、安全性を担保しつつ、コスト削減の手法が取り入れられ、コストが削減が益々進むことを期待したいと思います。
▲トヨタによる高圧水素タンクの開発経緯(出典:トヨタ自動車株式会社)
●参考ウェブサイト
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