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2015年3月3日
自動車用蓄電池を開発・供給しているメーカーについて、前回より3回にわけご紹介しています。本日2回目は、株式会社リチウムエナジージャパン、株式会社ブルーエナジー、リチウムエナジー アンド パワー社、日立ビークルエナジー株式会社についてご紹介します。
▲同社主力製品・LEV50(出典:リチウムエナジージャパン・ウェブサイト)
リチウムエナジージャパンは、GSユアサ、三菱商事株式会社、三菱自動車工業株式会社の3社が共同で設立した大型リチウムイオン電池の開発・製造・販売会社です。出資比率は、GSユアサが51%、三菱商事が46%、三菱自動車3%となっており、GSユアサの技術力と豊富な量産経験を活かして、リチウムイオン電池を開発しています。
開発された「LEV50」は、高いエネルギー密度、出力密度、急速充電に対応しており、三菱自動車の電気自動車「i-MiEV」の上級グレードG(電池容量16kWh)、長距離モデル「MINICAB-MiEV」(電池容量16kWh)、三菱アウトランダーPHEVに搭載されています。
▲同社主力製品・EH5とEH19(出典:ブルーエナジー・ウェブサイト)
ブルーエナジーは、GSユアサと本田技研工業株式会社が共同出資して作った合弁会社で、出資比率はGSユアサが51%と本田技研工業株式会社49%となっています。ブルーエナジーで製造するリチウムイオン電池はホンダのシビックハイブリッド米国向けモデルに搭載されるほか、「アコード ハイブリッド」「アコード プラグイン ハイブリッド」等にも搭載されています。リチウムエナジージャパン同様に、GSユアサの資本が51%入っていますが、ブルーエナジーとリチウムエナジージャパンの経営は完全に分離されています。
リチウムエナジー アンド パワー社は2013年11月に設立された、ボッシュ50%、GSユアサ25%、三菱商事25%が出資する合弁会社です。ボッシュはサムスンSDIと合弁会社SB LiMotiveを出資比率50%づつで運営していましたが、サムスンSDIに全て売却されて提携を解消しており、新たな提携先として三菱自動車のEV「i-MiEV」やPHEV「アウトランダーPHEV」への納入実績を持つ、リチウムエナジージャパンの親会社であるGSユアサとの合弁を選択したようです。
GSユアサと三菱商事にとっては、欧米の自動車メーカーに強いボッシュとの提携は、リチウムエナジー ジャパンの納入先拡大のきっかけにする狙いがあると考えられます。
▲パスファインダーハイブリッド(出典:北米日産・ウェブサイト)
日立ビークルエナジーは、日立製作所、新神戸電機、日立マクセルの3社が結集し、自動車用リチウムイオン電池などの開発・製造を目的に設立した会社です。出資比率は、日立製作所65%、新神戸電機25%、日立マクセルエナジー10%となっています。
すでにハイブリッド電気自動車用製品の量産化を行っており、500万セル以上の量産実績があります。最近では、日産自動車の北米向け日産「パスファインダーハイブリッド」(2014年モデル)用にリチウムイオン電池パックを納入しています。
(参考:日立ビークルエナジー・ニュースリリース)
最終回の次回は、韓国のメーカー3社(サムスンSDI、LG化学、SKイノベイション)及び、中国メーカー(BYD)についてご紹介したいと思います。
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