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2015年4月17日
本日のコラムでは、先月23日、英国の論文雑誌「Nature Climate Change」に掲載された、電気自動車向け充電池(バッテリー)のコスト分析を行った論文についてご紹介いたします。
本論文は、スウェーデンのストックホルム環境研究所の研究員Björn Nykvist(ビョルン·ニクヴィスト)博士と、上級研究員Måns Nilsson(マン 二ルソン)氏の共著として執筆され、電気自動車メーカー向けリチウムイオン充電池(バッテリー)コストを2007年から2014年に報告された80種類以上で推定し、系統的にレビューしています。
▲各種バッテリー価格の推移(出典:Nature Climate Change)
レビューの結果、論文で大きく2つのことが示されました。
(1)2007年から2014年までの間、リチウムイオン業界全体のコスト見積もりは1000ドル以上/kWhから410米ドル/kWhに下がり、今でも毎年減少している。
(2)市場をリードする電気自動車メーカーで使用されるバッテリーパックコストは、業界全体コストより、さらに低くなっており、一部300米ドル/kWh以下となっていました。
これは、2013年に世界エネルギー機関(IEA)が報告した内燃機関と同等となるコストの目安値(300米ドル/kWh)に既に達しつつあることを示しています。さらに、現在でも経験曲線上では年間8%の低下が怒っていることが確認されています。
▲バッテリーの製造量に対するコストの経験曲線(出典:Nature Climate Change)
電気自動車用バッテリーについての経験率は、これまでの研究において、6〜9%であることが見出されていました。それに加え、本論文は市場リーダーの位置にある会社のバッテリーコストが、これまでの研究で示された値より低くなることを明らかにしています。
この結果は、次世代自動車の普及を考える専門家や、低炭素社会を目指す上で電気自動車を活用すべきと考えている人にとって、力づけられる結果と言えそうですね。
なお、本論文では、電気自動車向けバッテリーコストが如実に下がってきている一方、電気自動車用バッテリ技術がリチウム電池技術のみに偏っているためコストに不確実性があるとも言っています。すなわち、ある程度の幅と不確実性がありつつ、全体としてコストが下がっている事実を受け止めて考える必要がありそうですね。
●参考ウェブサイト:
-Rapidly falling costs of battery packs for electric vehicles(Nature Climate Change)
-EV Battery Costs Already ‘Probably’ Cheaper Than 2020 Projections(Clean Technica)
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