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2016年6月8日
世界各地でEVバスの研究開発が進められていますが、日本でも一部の路線でEVバスが既に使用されています。本日のコラムではそんなEVバスの日本での最新開発状況についてまとめてみました。
■東芝
東芝は、2012年度からの環境省実証研究事業を皮切りにEVバス実証運行に参画しており、2015年4月1日からは東芝初の商用EVバスを川崎鶴見臨港バス株式会社川崎病院線において運転しています。EVバスには東芝製リチウムイオン電池「SCiBTM」を57.2kWh搭載し、走行距離は約40㎞を実現していました。敢えて少量のバッテリーを搭載することで、客室スペースを十分に確保することを可能にし、1日3回の急速充電を行うことで、一日に15周する運行頻度を実現しています。
△参照:東芝プレスリリース 当社初の商用EVバスが川崎鶴見臨港バス株式会社川崎病院線で運転を開始
またワイヤレス充電が可能なシステムを開発し、2016年6月1日より中型EVバスの実証試験を開始しています。本実証実験では川崎市殿町と羽田空港の拠点間約11㎞の走行を予定しており、川崎市及び全日空空輸株式会社の協力を得て行うようです。尚、走行区間には高速道路があり、これは日本初です。片道分の走行に必要な電力は15分で充電し、駆動装置の性能向上によって高速道路での走行を実現させています。充電時の操作は運転席のボタンのみで行い、充電時の安全性と利便性を向上させることを可能にしています。東芝独自の充電パッド構成を採用することなどによって、送電パッドと受電パッドが左右20cm、前後10cmまでずれていても充電することができます。
△参照:東芝プレスリリース 当社初の商用EVバスが川崎鶴見臨港バス株式会社川崎病院線で運転を開始
■日野自動車
日野自動車は2013年度の東京モーターショーに小型EVコミュニティバスのコンセプトモデル「ポンチョ・ミニ」、及び外部給電機能を備えたプラグインハイブリッドバス「メルファプラグインハイブリッド」を発表し注目を集めましたが、純粋なEVバスの商用利用という点では実現していません。
△参照:http://news.mynavi.jp/news/2013/11/13/296/
尚、ハイブリットバス車型では「日野セレガハイブリッド」及び大型路線バスである「日野ブルーリボンハイブリット」の2車種が販売されています。
■いすゞ自動車
いすゞ自動車も純粋なEVバスは生産しておりません。尚、ハイブリットバスは大型路線バス「エルガハイブリッド」を2015年1月末より発売しています。
△参照:いすゞ自動車公式ホームページより
■トヨタ自動車
EVバスではありませんが、燃料電池を用いてトヨタ自動車はバス開発を行っています。2015年7月末には実証試験を東京都で既に行っており、当時は燃料電池自動車MIRAI向けに開発した燃料電池システム「トヨタフューエルセルシステム(TFCS)」を、日野自動車が開発を担当するバスシャシに搭載していました。2020年のオリンピックに向けて東京都交通局は燃料電池バスを購入していく方針にしていますので、加速的に開発が進められていると考えられます。
尚、今話題になっている舛添知事も当時乗車されております…。
確かにバッテリーを積む純粋なEVバスは航続距離を伸ばそうとするほど車体重量が重くなり効率が悪くなります。それと比較すると燃料電池の場合、水素タンクを積み増すだけで航続距離を伸ばせるのでバスでの使用という意味では燃料電池の方が相応しいのかもしれません。
但し、東芝のように敢えて航続距離を伸ばすことに固執せず、EVバスのオペレーションシステムの提供を目指せばEVバスのメリットもあるのかもしれません。信号待ちの間にワイヤレス充電をするスポットがあれば電池容量を大きくする必要はありませんので航続距離が短くてもオペレーションを回すことは不可能ではないと筆者は思います。もちろん、オペレーションコスト全体が下がることが前提ですが。
三菱ふそうトラック・バスは小型電気トラック『キャンター E-CELL』の実用供試を世界で開始していますが、今回は敢えてバスだけに絞ってまとめてみました。
●参考ウェブサイト:
‐東芝プレスリリース 当社初の商用EVバスが川崎鶴見臨港バス株式会社川崎病院線で運転を開始
-東芝プレスリリース リチウムイオン二次電池「SCiB™」を搭載したワイヤレス充電中型EVバスの実証走行を開始
-いすゞプレスリリース いすゞ、大型路線バス「エルガハイブリッド」を改良して発売
-日野、東京モーターショーに小型EVバスのコンセプトモデルなどを出展
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