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2016年7月4日

【PHEV】メルセデスベンツより世界初のプラグイン燃料電池車が発売!

今から3年前、GoGoEVコラムにて、燃料電池自動車(FCV)のプラグイン仕様となる可能性について考えてみました。プラグイン仕様となる理由として、普及初期において水素ステーションが十分配備されない事、また、自動車をゼロエミッションとするには電気もしくは水素しか選択肢が無い事が挙げられます。



○GoGoEV関連コラム:

-【FCV】将来の燃料電池自動車はプラグイン仕様になるか(上)(2013年8月16日付)

-【FCV】将来の燃料電池自動車はプラグイン仕様になるか(下)(2013年8月19日付)


その後、2014年よりトヨタ自動車がFCVミライを発売、今年からはホンダもClarity Fuel Cellのリース販売を始めました。しかし、これまでFCVをプラグイン化するという話はありませんでしたが今回、ダイムラーはメルセデスベンツGLCシリーズよりFCVを2017年に発売、そのモデルをプラグイン仕様にすると発表しました。車体はSUVであるGLCをベースとし、水素タンク、燃料電池ユニット、リチウムイオンバッテリが搭載されます。




▲Mercedes-Benz GLC F-Cell(出典:ダイムラー)


バッテリーの電池容量は9kWhが搭載されNEDC(新欧州ドライビングサイクル)モードで50kmの充電が可能になります。新型プリウスPHVの8.8kWhとほぼ同等の容量ですね。なお、水素も含めた航続距離は、同じくNEDCモードでおよそ500kmの予定だそうです。


▲Mercedes-Benz GLC F-Cell(出典:ダイムラー)


構造は、従来エンジンが搭載されていたフロント部分に燃料電池システムが入り、700気圧の水素燃料タンクは車体中央とリアシート下に設置されます。また、バッテリーはトランクルームに、駆動はリアタイヤのモーター駆動になるようです。燃料電池スタックはフォードとの共同開発で、カナダのバンクーバーで開発されたものだそうで、従来の燃料電池スタックに比べて白金の使用量を90%減、容積も30%以上小さくなっています。量産品の生産はドイツ国内で行うようです。


▲Mercedes-Benz GLC F-Cell構造(出典:ダイムラー)


トヨタ自動車とホンダが先行したFCVの開発ならびに発売ですが、海外メーカーも製品投入を始めてきました。しかしながら、やはり燃料を供給する水素ステーションの整備が普及の阻害要因の一つとなっています。しかし、メルセデスベンツGLC F-Cellのように、プラグイン仕様とすると、その分値段も上がってしまいます。

それらを考慮しても、プラグインFCVが有利となるかどうか、今後の売れ行きや市場の注目度などについてもウォッチしていきたいと思います。


●参考ウェブサイト:

-Under the microscope: Mercedes-Benz GLC F-CELL: The fuel cell gets a plug(ダイムラーウェブサイト)

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