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2016年10月18日
前回は各都道府県でどのくらいのEV・PHEVが保有されているのか、ランキング形式でご紹介いたしました。今回は急速充電スポット一台当たり、どのくらいEVをカバーしているのかという観点でランキングを作成いたしました。
計算方法としては、各都道府県のEV保有台数を各都道府県にある充電スポット数で割ったものです。つまり数字が大きくなるほど、1充電スポットで対応するEVの台数が多くなり、充電待ちが発生しやすくなるということを示しています。EVユーザーとしては数字が小さい県が、充電時にストレスが少ない県と言えるかもしれません。EVの保有台数は一般社団法人次世代自動車振興センター様が提供している「CEV補助金交付台数」を基に作成いたしました。
(※なお、CEV補助金交付台数は補助金が交付された台数であり、実際に普及するEV/PHEVの台数ではありませんが、近似値として記事を作成しております。)
○GOGOEV関連コラム
EV・PHEV保有台数 都道府県別ランキング 2009-2015年度最も急速充電スポット当たりのEVカバー台数が多い県は東京都(16.45台)となりました。充電スポットの設置箇所数としては282基で全国5位の多さなのですが、EVの保有台数は全国3位となる4,639台となっていることが要因です。このことからも東京にはまだまだ急速充電スポットの設置数が十分ではなく、充電待ちが起こりやすいのではないかと考えます。(充電スポットによって充電待ちしやすい、しにくいはまた別にあると思いますが。)ワースト3位には沖縄県(14.72台)がランクインしております。個人的に沖縄へは旅行に行くことがありますが、そこまで長距離を運転することはないため、EVのレンタカーが使い勝手が良いと思っています。ただ、急に充電が必要になった場合には、充電待ち等で苦労するかもしれません。スポットも県内で53か所のみです。これは全国で徳島県と同率ワースト1位で最も急速充電スポットが少ない県となっています。ワースト2位、4位、5位は愛知県、神奈川県、大阪府と大都市が並びます。
一方で最も急速充電スポット当たりのEVカバー台数が少ない県は愛媛県になりました。急速充電スポット数は110箇所とそこそこあるのですが、EV登録台数358台と全国でワースト2位の少なさとなっていることが要因かと思います。3位には鳥取県がランクインしてます。これも愛媛県と理由は似ているのかもしれません。2位、4位、5位は北海道、、岩手県、青森県と北部の県がランクインしています。寒い地域ではEVの台数が伸びていないにもかかわらず、充電スポットはそこそこ設置してあることが要因でしょうか。
充電スポットの設置を検討する際には県のEV保有台数や、電欠になりそうな時に到達できる距離間でスポットを設置するのを考えるのはもちろんですが、、EVユーザーの旅行客を呼び込むためにも積極的に充電スポットを整備したほうが良いという考え方もあります。愛媛県、鳥取県はこれにあたるのかもしれません。但し、実際の使用で考えた場合には、東京都、愛知県、沖縄県、神奈川県、大阪府のようなEVの実需要が多く、スポット数が足りていない箇所から充電スポットを増設していく必要もあるかもしれませんね。ただ今後はやみくもにスポットを新設するのではなく、渋滞待ちが頻繁している高速のサービスエリアなど、多くの利用者がいる急速充電スポットでの複数基の設置を早期に行うなど、EVユーザーの利便性を向上させるための工夫が求められていくと筆者は考えています。充電スポット設置当初は電欠が発生しそうな時に駆け込めるよう全国網羅的に急速充電スポットを設置することが求められていました。但し、今後はEVユーザーのユーザーエクスペリアンスを向上し、どんどん新しいEVユーザーになってもらう人を呼び込む段階になっていると思います。今のままの状態ではいつまで経っても、EVユーザーの満足度は上がらないのではないかと危惧しています。これがEVの販売低下につながらないことを祈るばかりです。
▼参考情報
一般社団法人次世代自動車振興センター(執筆:s_kuroda)
2016/10/21 23:43
「カードで支払いをする」という事一つだけでも、ガソリンスタンドの方がはるかに使い勝手が良いです。ポンタやTカード、VISAなどのカードを縦横無尽に使える・・・ちょっとした便利な機能が現在の充電器には欠けている。電欠は重視するのに「カードが無い事」の非常時は問題にしないのか、その当たりのマネージメントも薄いのでは?
「痒いところに手が届く」とはとても言えず、随分離れていった感のある充電環境です。
2016/10/19 13:14
北海道以外は「電欠が発生しそうな時に駆け込めるよう全国網羅的に急速充電スポットを設置すること」というフェーズが終わった感があります。その次のフェーズとして、「利便性の向上の為の複数基設置」に移行するかと思いきや、政府は一切の補助を止めてしまった様に思えます。
車を趣味として考えている人には現状でも良いのでしょうが、ガソリン車の様に「いつでもエネルギー補給できる」という安心感が無いと、車を便利な道具として考えている大多数の人にとってはEV購入までには踏みきれないですね。
政府はEVの普及を諦め、PHVとFCVにターゲットを絞ってしまったのでしょうか。
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