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2016年11月28日
2016年4月より電力の小売りが全面自由化されました。それに伴い、小売り各社は様々なプランを準備して全国の顧客獲得に動いています。そのような中、東京電力の小売り部門である「東京電力エナジーパートナー」は、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHEV)ユーザー向けポイントサービス「eチャージポイント」を発表しました。
本日のコラムでは、このeチャージポイントがどのようなものか見ていきたいと思います。
▲eチャージポイント概要(出典:東京電力エナジーパートナーウェブサイト)
まず、eチャージポイントの対象となるのは、旧一般電気事業者の東京電力、中部電力、関西電力エリアにお住いの方のみになります。そこにお住いの方が、電力小売り事業者として東京電力エナジーパートナーを選び、ご家庭で毎月300kWh以上の電力を使った場合、300ポイントが得られることになります。また、支払い料金1000円について5ポイントが追加で得られます。これらポイントはすべて、TポイントかPontaポイントに移すことができます。
とはいえ、この契約によって電力料金が高くなっては元も子もありません。そこで、まずはTEPCOの電気代金を見ていきたいと思います。
自由化前の電力料金は、通常「従量電灯B」もしくは「従量電灯C」と呼ばれるものです。家庭で契約する場合は「B」、事業所などで契約する場合は「C」とするのがわかりやすいかもしれません。いずれも、kWhあたりの電力価格は同じになります。
▲東京電力エナジーパートナー「従量電灯」料金
それに対し、自由化以降、それまでのプランに加え、新たなプランが設定されました。また、一部の電気料金は申し込みが終了となりました。
東京電力エナジーパートナーの場合、新しく、スタンダードプラン、プレミアムプラン、スマートライフプラン、夜トク8/12が設定されました。スタンダードプランはこれまでの従量電灯と同じ料金体系であり、新たに、中部エリア、関西エリアの居住者の方も契約できるようになりました。また、スタンダードXプランは、スマートメーターを付けた方専用のプランであり、過去1年間の最大消費電力によって基本料金が決まるプランとなります。つまり、電力量(kWh)および電力(kW)のそれぞれが電気の消費形態によって設定されることになります。
▲東京電力エナジーパートナー「スタンダードプラン」料金
プレミアムプランは400kWhまでが定額となり、それ以上の使用もスタンダードプランより割安になっています。しかし、電力を使わない月には反対に割高になるプランです。EVやPHEVを充電する場合、毎日平均10kWhを充電するならば、月300kWhの消費となり、その他家庭での電力消費を考慮するとプレミアムプランがお得と言えそうです。
▲東京電力エナジーパートナー「プレミアムプラン」料金
スマートライフプランと夜トク8/夜トク12は、いずれも関東エリアにお住まいの方のみが契約できるプランになります。いわゆる、それまでの夜間電力契約に相当するものですが、原子力発電所による電力が使用できないためか、夜間の電気代もそれまでの夜間電力に比べて2倍近くとなっています。
今回東京電力エナジーパートナーが発表した「eチャージポイント」は、上記のスタンダードプラン、プレミアムプラン、スマートライフプラン、夜トク8/夜トク12に加入して、且つ、以下の対象車種をお持ちであれば、月300kWh以上の電力を使うと300ポイントが加算される仕組みとなっています。
すなわち、例えば、関東エリアで「スタンダードSプラン(40A)」を契約する場合、月間300kWhの電力を使用すると、おおよそ8000円程度の価格になりますが、EV、PHEVをお持ちであれば、340ポイントがeチャージポイントとして加算され、そのポイントはTポイントやPontaポイントとして使うことができるわけです。すなわち、家庭でEV、PHEVを充電しない場合でも、契約を上手く変更するだけで、ポイントを貰えることになります。
▲対象車種一覧(出典:東京電力エナジーパートナーウェブサイト)
既に旧一般電気事業者は深夜電力料金の新規加入を停止していることから、新たに電力契約を行う場合、EV/PHEVの充電を家庭の電力料金で行うことが果たして得なのかということについては、少し考える必要があるかもしれません。というのも、かつての深夜電力で12円/kWhで充電できるのであれば、仮に6km/kWhの燃費(リーフであれば航続距離144km相当)であっても2円/kmのコストとなりますが、スタンダードプランのように30円/kWhであれば、走行コストは5円/kmとなり、ハイブリッド車並みの走行コストになります。
従って、不用意にプラン変更を行うと、eチャージポイントで300ポイント得たとしても、かつての深夜電力のような経済性は得られない事になります。
以上から言える事は、仮に今、深夜電力のような契約を行っていて、それによってEV、PHEVの充電ができる環境があるのであれば、出来るだけその状況を維持した方がよく、とは言え、家の建て替えや引っ越しなどによって契約を変えざるを得ない場合には、eチャージポイントの獲得も含めて、自身に一番あった電力会社と契約を結ぶのが良いと言えるかも知れません。
小売の全面自由化がはじまりまだ時間が経ってない事から、各社の電力プランはまだまだ複雑ですが、今後、EV、PHEVユーザーにとって使いやすくお得なプランが、各社競いあいながらどんどん出てくることを期待したいと思います。
●参考ウェブサイト:
-「eチャージポイント」サービス、始まります~日本初、電動車両でポイントが貯まる!~(東京電力エナジーパートナー株式会社・11月2日プレスリリース)
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