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2017年9月13日
先週の9月6日(水)、7年ぶりのフルモデルチェンジとなった日産自動車の新型「LEAF(リーフ)」の発表会が幕張メッセ行われました。その席上、日産自動車のグローバルマーケティング&セールス、ゼロエミッションビークル、バッテリービジネス担当副社長であるダニエレ・スキラッチ氏はスピーチで、電気自動車(EV)の新興企業テスラ社を名指しし、「派手な技術を投入して目立つのは簡単なことだが、我々には84年に及ぶクルマづくりの歴史を持つという、テスラにはない特徴がある。」と述べました。このことからも、日産自動車が、米国を中心に多大な人気を誇るテスラを意識し、新型日産リーフを開発、市場に投入したことが伝わってきます。
そこで本日のコラムでは、新型「リーフ」とテスラの主力車種である「モデル3」を比べてみたいと思います。
はじめに、全体像を比べます。
新型「リーフ」は、ここ最近の日産の車種に共通するデザインを踏襲、フロントマスクはNOTEやX-TRAILと似た面影を感じます。一方の「モデル3」ですが、こちらも、モデルSやモデルXと似た流線型の形をしています。形については好き好きがありますので一概に何とも言えませんが、NOTEが月1万台以上の販売台数を記録していることを考えると、新型「リーフ」の形状が好きな方も多いのではないでしょうか。
▲日産新型「リーフ」外観(出典:日産ウェブサイト)
▲テスラ「モデル3」外観(出典:テスラウェブサイト)
EVの場合、仕様で最も気になるのが航続距離。新型「リーフ」は国内JC08モードでは400kmの航続距離ですが、米国EPA基準ではおよそ240kmとされています。方や「モデル3」はEPA基準で350km、ロングレンジモードのオプションを選べば500kmとなります。ただし、ロングレンジモードは9000ドルの追加費用がかかります。
最低価格帯の車両において価格を比較すると、新型「リーフ」が275万円(含:補助金分)から購入できるのに対し、「モデル3」は35000ドル、1ドル110円換算で385万円、補助金がリーフと同程度出た場合でも、345万円となります。
また、「モデル3」の場合、「シートヒーターや、後席用USBポート2つを含むインテリアのアップグレード、12ウェイ電動調整式フロントシート、サラウンド スピーカー、紫外線と赤外線を防ぐティンテッド ガラスルーフ、LEDフォグライト」などを含んだプレミアム アップグレードパッケージ(5000ドル)を多くの方が選択すると予想されます。すると、およそ55万円を加える必要があることから、テスラ「モデル3」は新型「リーフ」に比べ、100万円程度高い事になります。
一方で、プロパイロットやプロパイロットパーキングなど、高速道路での自動運転&自動駐車機能が付いた新型「リーフ」の最上位車種Gクラスは399万円(除:補助金)、「モデル3」では45,000ドル、すなわち1ドル110円換算で495万円となり、このクラスでも、「モデル3」の方が若干高めの価格設定となっているようです。
続いて、運転席まわりを見てみたいと思います。
日産新型「リーフ」とテスラ「モデル3」を比べると、すっきりしているのは「モデル3」と言えそうです。新型「リーフ」は旧型「リーフ」の面影も残しつつ、自動車会社が作るクルマと言える装備がしっかりとついています。大きなタッチパネル型のディスプレイも見易く、どちらも一長一短ありますが、乗り慣れた方であれば、新型「リーフ」が扱いやすく、新しいモノを求める方であれば、テスラ「モデル3」が楽しめるかもしれません。
ちなみに、新型「リーフ」Gクラスはルームミラーを従来の鏡タイプではなく、カメラによって映し出す「インテリジェントルームミラー」が標準装備となっている点も特徴です。他の車種でも徐々に導入が進んでいる技術ですが、より安全に運転するために重宝しそうですね。
▲日産新型「リーフ」コックピット(出典:日産ウェブサイト)
▲テスラ「モデル3」コックピット(出典:テスラウェブサイト)
最後に、新型「リーフ」のGクラスならびに「モデル3」オプションで選択できるオートパイロット/自動運転について見ていきたいと思います。(*新型「リーフ」Xクラスにはオプションとしての追加も可能。)
新型「リーフ」の場合、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動で調整、前の車と一定の車間を確保しながら、車線中央を走る事ができるようです。また、自動駐車システムなども搭載、縦列駐車も含め、ボタン一つで駐車をしてくれます。
そのため、ドライバーの負担が随分と軽減されます。
「モデル3」の場合、現在は通常のオートパイロット機能だけですが、将来的に3000ドルを追加支払いすることで、完全自動運転対応車にアップグレードすることが可能です。テスラのウェブサイトでは既に、自動運転技術のデモ映像が流れており、その技術が実用化前にあることが良くわかります。
ただ、法的な問題のクリアなど、完全自動運転を実現するためのハードルはまだ多く、数年以内の実用性で比べるなら、新型「リーフ」に搭載されたオートパイロットは十分と言えるかもしれません。
▲日産「新型リーフ」オートパイロットイメージ(出典:日産ウェブサイト)
▲テスラ「モデル3」オートパイロット(出典:テスラウェブサイト)
以上、新型「リーフ」の発表に合わせ、「モデル3」と比較してみました。どちらも良い車ですが、新型「リーフ」は価格面、実用面などから、比較的選択できる層が広いように思われます。この辺こそ、日産自動車が長年培ってきたマーケティング&技術の賜物と言えるかも知れません。
なお、日産自動車の星野朝子専務執行役員は、新型「リーフ」を国内で最低3,000台を月間売ると発言しました。今後、新型「日産リーフ」がその目標を達成することができれば、現在、推定15万台程度のEV・PHEV保有状況に年間4万台以上ずつ、新たなEV・PHEVが加わる事になります。充電スタンドの利用者も新しい方々がより増えてくるなど、新たなフェーズに入ってくるかもしれませんね。
●参考ウェブサイト:
-【日産 リーフ 新型】星野専務「最低でも月3000台はいく」…国内販売(レスポンス 2017年9月7日付)
-日産 新型LEAF発表会に垣間見えた「悲壮な決意」とは(livedoor NEWS)
-焦点:日産が新型リーフでテスラに攻勢、電池の不満拭えるか(ロイター2017年9月7日付)
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