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2018年2月26日
電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)の普及に伴い、自動車を購入するディーラーが進化しています。EV・PHEVの販売に力を入れてきたメーカーの系列ディーラー店舗では、急速充電サービスや普通充電サービスなどが徐々に提供されてきました。それに加え、新たなサービスを行う動きがみられます。
本日のコラムでは、EV・PHEVにまつわる新たなディーラーサービスについてご紹介します。
名前自体も変え、新たなディーラーサービスであることを明確にしているのは三菱自動車の取り組みです。2016年10月に関東三菱自動車販売の世田谷店を皮切りに、昨年10月には同じく関東三菱自動車販売の大宮店、土浦店、戸塚店、松本店および、西日本三菱自動車販売松原店を三菱電動Drive Stationというコンセプトに切り替えました。
これまで、自動車のディーラーでは、新車の販売やアフターサービスが主な役割でしたが、EV・PHEVならではの機能を活かした取り組みを行っています。例えば、EV・PHEVが多様なエネルギー資源から駆動できる特徴を活かすため、店舗に太陽光発電システムとV2H(Vehicle to Home)機器を設置し、太陽光発電によるEV・PHEVへの充電と、それら自動車からの店舗への電力供給を行っています。
▲三菱自動車世田谷店 電動Drive Station(出典:関東三菱自動車販売ウェブサイト)
それにより、災害時の移動手段の確保や電力供給基地としての役割を担うと共に、平時においては防災やエネルギー問題についての情報発信を行っているようです。ウェブサイトによると、頻繁にワークショップや防災イベントなども開催されているようで、自動車ディーラーの新たな形を模索しているようにも思えます。
また、EV・PHEVユーザーにとって気になるところとして、充電中に利用できるWi-Fiサービス、家庭向け充電器の展示なども行われており、充電に立ち寄った際にも退屈しなさそうですね。
▲電動Drive Stationでの展示充電器(出典:三菱自動車ウェブサイト)
米国のEVベンチャー・テスラが展開するディーラーサービスは、日本のそれまでのディーラーサービスと少し様相が異なります。既に、東京、大阪、名古屋、福岡の4ヶ所にテスラストアが、それとは別に横浜にサービスセンターがあり、テスラストアでは自動車の展示と販売、サービスセンターではアフターサービスが行われます。
また、自動車の注文はWEBから、各種カスタマイズも含めて行うことが出来ます。つまり、実質的にウェブからの注文のみで完結する仕組みとなっており、これまで、自動車の購入は人を介して行うものであったところが、オンラインショッピング的なものとなってきたと言えそうです。
▲テスラの注文画面(出典:テスラウェブサイト)
最後にご紹介しますのは、滋賀トヨペットが展開する「BOSS百町物語」です。これまでの自動車販売会社の店舗とは一線を画す、新しいこれからのカタチをつくっていきたいとの想いから生まれた店舗で、滋賀県大津市のナカマチ商店街の中にある店舗です。
コンセプトは「情報発信基地」。BossはBase of Satisfaction Siteの略だそうで、お茶やコーヒーを飲みながらゆっくりとお話できる、「あそこに行けば楽しい!」と思っていただけるお店づくりを目指しているそうです。他ではあまり見られない取り組み、とても興味深いですね。
▲滋賀トヨペット BOSS百町物語(出典:滋賀トヨペットウェブサイト)
以上、本日のコラムでは、新たなサービスを展開する自動車ディーラーについて取り上げました。EV・PHEVの普及、発展に伴い、今後も様々な自動車ディーラーの形が生まれ、新しいビジネスも生まれてくるかもしれませんね。
●参考ウェブサイト:
-次世代店舗「電動 DRIVE STATION」第1号店を東京・世田谷にオープン(三菱自動車 2016年10月11日プレスリリース)
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