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2018年4月23日
4月に入り日産自動車と三菱自動車から、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHEV)に関する発表が相次いで行われています。例えば、日産自動車はe-NV200に40kWhモデルを追加し、今年12月より発売を開始すると発表しました。また、三菱自動車からはi-mievが改良され、普通自動車として再ラインナップされるとのアナウンスが行われました。
2016年に日産自動車が三菱自動車の筆頭株主となって以降、ルノー・日産自動車・三菱自動車の三社はアライアンスとなり、電動化戦略をより強くしています。とりわけ、三菱自動車と日産自動車の両社は日本市場でそれぞれ2009年、2010年にEVを投入した、日本のEV・PHEV市場をリードしてきましたが、ここにきて、その動きをさらに加速させようとしています。そこで本日のコラムでは、今後の同アライアンスの動きについて見てみたいと思います。
▲ルノー・日産自動車・三菱自動車アライアンスロゴ(出典:アライアンス2022ウェブサイト)
○関連ウェブサイト:
-商用電気自動車「e-NV200」を仕様向上(2018年04月20日付・日産自動車ニュースリリース)
-日産自動車、「日産リーフ」の国内累計販売が10万台を突破(2018年04月20日付・日産自動車ニュースリリース)
-電気自動車『i-MiEV(アイ・ミーブ)』を一部改良して発売(2018年4月19日付・三菱自動車WEBサイト)
ルノー・日産自動車・三菱自動車のアライアンスの今後の展開を予想するには、昨年9月に発表された「アライアンス2022」が参考になります。これは6カ年の中期経営計画で、今後、販売台数を2017年比で約1.4倍の1,400万台に、また、そのうち3割をハイブリッド車および電気自動車(EV)にするとの目標が立てられました。さらに、アライアンス全体で2022年末までに新たに12車種のゼロ・エミッションEVを発売するとしています。
アライアンス2022に基づき、各社はそれぞれの中期経営計画を立てていますが、ルノーは昨年10月に2022年までに新たにEV8車種を投入すると発表しています。また、日産自動車は今月20日に発表した中期経営計画において、ゼロエミッションEVを3車種、2022年までに投入するとしています。これらを勘案すると、三菱自動車からは1車種のEVがリリースされることになると予想されます。
以下、現時点で発売されたもしくは予定のEVおよびPHEVを紹介します。
ルノーはこれまで世界で15万台以上のEVを販売しました。主力車種はZOEで、2012年より発売が開始されています。他には、小型セダンのFluenceの電気自動車版「Fluence Z.E.」が発売されましたが同車名での販売は2014年に終了しています。ただし、同型車種でルノーサムスンから発売された「SM3 Z.E.」は現在も販売が継続しています。
▲Renault ZOE(出典:ルノーウェブサイト)
▲Renault Kangoo Z.E.(出典:ルノーウェブサイト)
また、昨年、ルノーMasterのZero Emission車が公開され、今年から発売が行われています。33kWhのバッテリーを搭載し、実走行距離120km、6.7kWの充電器に対応し、最大6時間で充電が完了するとのことです。
▲Renault Master Z.E.(出典:ルノーウェブサイト)
ルノーはZOEを中心とした乗用車に加え、KangooやMasterのような商用車へのEV展開も進めていることがわかります。今後、展開される8車種がどのようなタイプになるかはわかりませんが、これまでの取り組みから考慮すると、SUVやセダンなど幅広い分野にEVを展開させる可能性があると感じさせられます。
日産自動車はリーフとe-NV200の2車種のEVを展開しています。これらに加え、先週発表された中期経営計画では、新たに3車種のEVを2022年までに展開するとのことであり、電池容量もリーフやe-NV200の状況を見ると、40kWhが一つの目安になると予想されます。今後、日産自動車からもSUVタイプや、モーターショーなどでも展開していたスポーツカータイプなども期待したいと思います。
▲日産リーフ
▲日産e-NV200
また、中期経営計画によるとシリーズハイブリッドe-powerの車種も今後拡大させていく予定であり、今後、充電可能なレンジエクステンダーEVのような形での展開もあり得るかも知れませんね。
三菱自動車はアライアンスの中で唯一、PHEVを展開しており、また、アウトランダーPHEV自体は世界で最も成功を収めたPHEVの一つと言えるでしょう。報道によるとルノーおよび日産自動車も三菱自動車のPHEV技術を採用するとの話もあり、今後、アウトランダーPHEVを基盤としたPHEVがアライアンス内で増える可能性を強く感じます。
▲アウトランダーPHEV
また、アライアンス2022によれば、三菱自動車も新型EVを2022年までに少なくとも1車種は発売されることになります。i-mievは2009年に市販が開始され、今でも数多く走っています。とは言え、正直なところ、もうモデルチェンジはないだろうと思っていましが、先週、マイナーチェンジを発表、全長が少し大きくなったことから小型乗用車のカテゴリに分類されることになりました。
▲i-miev(出典:三菱自動車ウェブサイト)
これまで三菱自動車では、Minicab MievやMinicab Miev トラックなど、商用車へのEV展開も行ってきましたが、販売が伸び悩んだ事もあり、既に一部は生産を停止しています。しかし、ルノー・日産自動車・三菱自動車アライアンスに加わった事で、新たなEVの発売も期待されます。
以上、本日のコラムでは、EVを含めた電動自動車戦略を強くとっている「ルノー・日産自動車・三菱自動車」アライアンスに注目してみました。遅くともあと3年後までには、同アライアンスの新型EV、PHEVの全貌が見えてくるでしょう。同アライアンスの動きは要注目です!
●参考ウェブサイト:
-日産自動車、国内事業の中期計画を発表(2018年04月20日付・日産自動車ニュースリリース)
-日産自動車、2022年度までに年間100万台の電動駆動車を販売(2018年03月23日付・日産自動車ニュースリリース)
-ルノー・日産自動車・三菱自動車、2017年に合計1,060万台を販売(2018年01月30日付・日産自動車ニュースリリース)
-アライアンス 2022: 年間100億ユーロのシナジー創出を目指し年間販売台数1,400万台、売上高合計2,400億ドルを見込む(2017年09月15日付・三菱自動車ニュースリリース)
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