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2018年12月3日
先月15日、中部電力、トヨタ自動車、トヨタオートモールクリエイト、野村総合研究所は共同で、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)向けに、CO2フリー電気を提供する実証実験を開始すると発表しました。
2018年12月25日~2019年3月31日まで、岐阜県岐阜市のカラフルタウン岐阜の充電スタンドにおいて、専用カードを通して充電された電気については、CO2フリー電気になるとのことです。
ところで、そもそもCO2フリー電気ってどういう事でしょうか?その仕組みについて少し掘り下げてみたいと思います。
地球環境問題がクローズアップされるようになってきた2000年前後より、電力には電力価値と環境価値が、それぞれあると考えられるようになりました。
例えば、補助金等を使わず自家発電で太陽光パネルを設置し、自分の家に電気を供給している方がいるとします。その方は「電気自体」と「太陽光(=CO2フリー)の電気を使っていると言うことができる権利」との二つを有していることになります。そして、後者は証書として別の人に譲渡することができる、と考えられています。このようにすることで、再生可能エネルギー等への投資拡大が目論まれたわけです。
従って、電気を使う方が、その証書(例:グリーン電力証書、Jクレジット、非化石証書)を購入すれば、「CO2フリー電気を使っている」と主張できるようになります。もちろん、証書化して売った方は、そのように言うことはできません。今回、中部電力等が実施するCO2フリー電気では、Jクレジットが使われていますが、他の証書でも同様となります。
今回の実証試験の場合、鍵となるのは、同じ充電スタンドであっても、実証実験専用カードで充電した場合はCO2フリー電気となるものの、NCS対応の他カードではCO2フリー電気とはならないことです。つまり、専用カードを通して電気を購入した場合のみ、CO2フリーの証書が割り当てられるわけです。
▲実証実験の概要(出典:中部電力ウェブサイト)
なお、気になる電気の価格は3円/分とのことで、日産ZESP2の2倍、トヨタ充電サポート(従量プラン)より1分あたり0.5円高い設定となっています。その代わりに、カラフルタウンで使えるクーポン券や、中部電力のポイントサービス「カエテネポイント」への交換も可能なエコチャレンジポイントが付与されるようです。
今回の実証実験は、CO2フリー電力の活用による再生可能エネルギーの利用拡大や、EV・PHVの充電インフラの普及拡大につながる充電サービスの事業性評価を目的に実施するとのことですが、客観的に見て、CO2フリーの電気を訴求したいのか、ポイントやクーポンのインセンティブを訴求したいのか、筆者には良くわからない実証実験の枠組みになっているようにも見えます。
ただし、CO2フリー電気を提供しようとする積極的な取り組みは、これまで日本であまり行われてこなかったことから、今後の広がりを是非、期待したいですね。
なお、実証実験へは、専用カード(先着150名無料)を作成し、専用アプリをダウンロードすれば参加できるとのことです。お近くにお住いのEV・PHEVユーザーの皆様、モニター参加をご検討してはいかがでしょうか!?
●参考ウェブサイト:
-CO2フリー電力を活用したEV・PHV向け充電サービスに関する実証実験開始(2018年11月15日中部電力プレスリリース)
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