2025年6月26日(木) 13時
EV充電インフラ事業を展開する株式会社プラゴ(東京都品川区 以下、プラゴ)は、2025年5月末時点で、自社が管理するEV充電器において、「可用率99.9%(スリーナイン)」を達成したことを発表しました。(※1)
今後はさらなる高可用性である「99.99%(フォーナイン)」を目指し、EV充電インフラのさらなる信頼性向上と品質の標準化に取り組みます。
※1:「可用率99.9%(スリーナイン)」
本リリースで言及する「可用率99.9%」は、2025年5月の1か月間を通じて、プラゴが自社運用管理する全国783台のEV充電器が正常に稼働していた時間の割合を基に算出しています。
充電器が「充電できる」「決済できる」状態を保っている時間の割合を示す、EV充電インフラの品質指標です。EV充電器も、水道や電気と同様に“常に使える”ことが社会インフラとして求められる基本条件です。EVの普及が進む現在でも、故障や不稼働の充電器は一定数存在し、ユーザー体験を損なう要因となっています。
世界的にも同様の課題は顕在化しており、2024年6月にChargerHelpが発表した「Annual Reliability Report」では、全米の約20,000台の急速充電器を対象に、「ユーザーが実際に充電できたかどうか」という観点から可用率を測定。可用率は73.7%にとどまり、約26%が「利用不可」と判定されました(The Verge, 2024年6月)。
さらに、ハーバード大学による別の調査でも、約100万件のレビューをAI解析した結果、平均可用率は78%という結果が出ており、米国においては「5台に1台以上が正常に使えない」状態が、充電インフラの構造的課題として浮き彫りになっています。このように、「行ってみたら使えない」充電器の存在は、EV普及のボトルネックであり、社会全体で解決すべき構造的課題です。
プラゴは、このような社会課題に正面から向き合い、「いつでも使える」EV充電を当たり前にすることを通じて、EV社会への信頼醸成に取り組んでいます。
プラゴでは、ソフトウェア・ハードウェア・運用が分断されず連携する体制のもと、可用率99.9%という高水準を維持しています。この体制を支えるのが、日次の稼働監視を担う専任チームと、復旧を迅速化するナレッジ・フローの蓄積です。極力現地対応に頼らず、安定運用を実現しています。
プラゴは、自社の技術と運用ノウハウを活かして、CPO(※2)サーバーとの接続だけでEV充電サービスを構築できる共通基盤を、パートナー企業に提供しています。この基盤は、予約・課金・監視・制御など、充電サービスの構築・運用に必要な機能をワンストップで提供する共通インフラとして、自動車OEM、電力会社、ガソリンスタンド運営企業などのパートナー企業が、信頼性の高いEV充電サービスを短期間で構築し、安定した運用まで一貫して実現することを可能にします。
また、本CPOサーバー基盤は、プラゴが自社eMSP事業(※3)として展開するEV充電アプリ「Myプラゴ」の運用を通じて、99.9%の可用率を実現している、自社運用で磨き上げた、実効性の高いプラットフォームです。この実証済みの共通基盤を活用できることは、CPO事業を新たに立ち上げる企業にとって大きな利点であり、設計から運用まで一気通貫で支援できるプラゴのケーパビリティは、導入の初期段階からスケーラブルな成長を見据えた実効性の高い選択肢となります。
また、プラゴは充電サービス連携の国際標準規格であるOCPI(※4)プロトコルを先駆的に採用し、2022年からは日本企業として唯一、欧州の規格整備団体EV Roaming FoundationにFull Contributorとして参画(※5)。国際基準の整備と並行して、自社と他社の相互接続を可能にする柔軟な連携基盤の構築を進めています。
※2:CPO(Charge Point Operator)
EV充電器の遠隔監視、制御、課金、ユーザー認証などを行う運用基盤を開発・管理する事業者。複数の充電器をネットワーク上で一元的に管理する役割を担います。
※3:eMSP(e-Mobility Service Provider)
EVユーザーに対し、充電ステーションの検索、利用、決済などの機能を提供する事業者(プロバイダー)を指します。
プラゴは、自社のEV充電アプリ「Myプラゴ」を通じてeMSPとしてのサービスを提供しています。
※4:OCPI(Open Charge Point Interface)
EV充電ネットワークの相互運用を実現するための標準通信規格です。異なる充電事業者(CPO)やサービスプロバイダー(eMSP)が、充電ステーションの情報共有や認証・課金を共通仕様で行うことを可能にします。
※5:EV Roaming Foundationについて
EV充電サービスの相互接続を推進する欧州の非営利団体。2025年6月23日時点で、プラゴは日本の企業として唯一、Full Contributorとして公式サイトに掲載されています。
プラゴは、「デジタルカーライフの実現加速業」として、EV社会のありたき未来を示しながら、モビリティとエネルギーの新たな接点を社会に実装していきます。その実現に向けて、ハードウェア・IoT・ソフトウェア・デザインの各機能を統合したデジタルカーライフ・プラットフォームをパートナー企業に提供し、新たな消費行動や顧客体験、事業機会の創出を推進しています。
トラブルなく使えることを前提に、その先の利便性や使いやすさといったユーザー体験(UX)の向上にも取り組み、EV社会のさらなる進化への貢献を目指します。プラゴは、99.9%という水準にとどまることなく、今後は「99.99%(フォーナイン)」をはじめとする、より高精度な可用性の実現を目指し、EVインフラの新たな品質基準を築いていくとしています。
Myプラゴはプラゴの充電ステーションの検索から決済までを行うことができるスマートフォンアプリです。事前の充電予約が可能なため、充電への不安や待ち時間も解消。「今から充電しに行きたい」という時には60分の取り置きも可能です。月額料金なしの都度利用のほかに、登録した1施設で定額充電できる「プラゴ定額」も提供されており、用途に合わせて「急速充電バリュー」と「普通充電バリュー」の2つのプランからお選びいただけます。
Myプラゴウェブサイト:https://myplugo.plugo.co.jp/
7 件
2025年7月17日(木) 21時
24H稼働だったら尚うれしいと思いつつも、店舗利用時の「ついで充電」の意味合いでは有り難いな、とも考えます。
可用率が高いということ自体は安心して充電できるひとつの材料ではあるのですが、現地で充電車両が実際に確認しているのか遠隔なのかが気になっています。
2025年7月15日(火) 0時
ニトリみたいな営業時間中しか使えないような場所に大量設置しておいて、まるで99.9%の時間使えるかのように発表するのは我々からすると違和感しかありません。
ユーザーが求めているのは、大半のテスラ スーパーチャージャーのように24時間365日いつでも入って充電できる事です。
そもそも補助金の要件に24時間稼働が義務では無い事が問題ですが、各充電事業者は設置場所の営業時間に左右されるようなところに設置しないでほしいです。
2025年7月7日(月) 16時
充電事業者として可用率を高く確保出来るほどユーザー満足度が高く評価されます。
EV普及の側面から考えると、実際に充電設備の使用率または使用頻度を統計して、需要に合わせて今後のインフラ投資方向を見据えることを期待したいです。
2025年7月4日(金) 9時
プラゴは近隣には無く、利用したことが有りません。
使える状態が99.9%なのは良い事です。
因みに利用率や回数はどの位なのか興味があります。
設置には地域差が有りますよね!
2025年7月2日(水) 18時
SLA時間のように計算したのかな?99.9%って一見凄そうに見えるけど、月間で言えば40分程度ダウンタイムがあるという意味だよね。計算方法によって違うと思うけど、複数口設置して一部壊れたりしてもどれか一つでも使えたら「使えた」ということになるので利用者からすれば99.9という数字よりそっちの方が大事かな。特に急速充電器。
2025年6月30日(月) 17時
充電器は「使えることがあたりまえ」なので、可用性99.9%は素晴らしいと思います。
ただ、認証で今回だけのために専用アプリをインストールしてクレカを登録してとなるとどうしても使いたくなくなります。まだまだハードルが高いので、相互乗り入れや一時利用(QR決済など)でも気軽に利用できるようになればいいなと思います。