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2018年3月5日
ビットコインなどの基本技術として知られる「ブロックチェーン」技術。分散型コンピュータネットワークにより、情報がブロックかつチェーンで結ばれることで、情報の信頼性を担保します。その特徴は、少額決済などにも向いている点であり、もしかすると、外出時の電気の取引などにも利用できる可能性が指摘されています。
そこで本日のコラムでは、少しとっつき難い「ブロックチェーン」技術による、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHEV)の充電認証&課金サービスの可能性を考えてみたいと思います。
日本のベンチャー企業「ジゴワッツ」が世界で初めて、ブロックチェーン技術を用いた認証システムを導入した普通充電器を今年1月に発売開始しました。出荷は9月以降で予定されています。
技術的な特徴は、Wi-Fiおよび3Gとの接続を行う事で、ブロックチェーン上でのトランザクションの確認が可能となります。従って、これまでの認証システムで行われてきた集中型情報管理サービスが無くとも、課金や充電管理が行えます。また、充電課金による売上の一部を暗号通貨で設置場所の提供者に還元したりなども可能となります。
主な設置候補地としては、利用額が少額であったため決済手法が難しかった集合住宅の駐車場などが考えられています。初年度1万台の出荷を目指しているとの事で、今後の展開が注目されます。
▲世界初!ブロックチェーンに接続可能な多機能型EV用普通充電器Ella(出典:株式会社ジゴワッツ ウェブサイト)
中部電力は今月1日より、名古屋市内において、(株)Nayutaおよびインフォテリア(株)と共同で、ブロックチェーン技術による充電試験を開始しました。ブロックチェーン対応充電コンセントと、スマートフォンアプリとをインターネット経由または、Bluetoothで接続し、充電記録をブロックチェーンに行います。
今回の実証実験は技術実証であり、今後、サービスの開発につなげるとの事ですが、大手電力会社も本分野に乗り出したことは、とても興味深い点と言えます。
▲中部電力の実証試験(出典:中部電力 ウェブサイト)
トヨタ自動車が実施する「OPEN ROAD project」。都市に住む人に自由な移動を提供するため、プロダクトの開発のみならず、新しいサービスまでをも含めた、新しい移動体験の開発に取り組んでいます。その一環として提案されているのが通信するコンセント「Smile LOCK」です。
Smile LOCKは、ユーザーがコンセント型の機器を持ち運びます。それを、色々な場所に設置されているアダプタに接続。電気を使った分だけ支払うという仕組みです。現在のところ、トヨタのi-Roadユーザーを対象としてみなしている向きもありますが、EVユーザーに広く応用できそうな技術となっています。
▲SMILE LOCK(出典:トヨタOPEN ROAD PROJECT ウェブサイト)
最後にご紹介するのは、独Slock.it社の「Block Charge」です。既にドイツ国内においてShare and Chargeというプロジェクトが始まっており、今年7月からはパイロットプロジェクトが動くようです。また、ドイツの電力大手RWEの子会社やフランス電力最大手EDFなどとも連携を始めているようで、今後の動向が注目されます。
▲Block Charge(出典:Slock.it ウェブサイト)
以上、本日のコラムでは、EV・PHEVの充電認証・課金技術として進展しているブロックチェーン技術を紹介しました。まだまだ進展中の面もあり、どのように進むかわかりませんが、より充電が身近な世界になってくることはあるかも知れません。
●参考ウェブサイト:
-世界初!ブロックチェーンに接続可能な多機能型EV用普通充電器「Ella」を発売(株式会社ジゴワッツ)
-ブロックチェーンを使った電気自動車等の充電に係る新サービスの実証実験の実施について(中部電力プレスリリース:2018年3月1日)
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