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2018年8月13日
2017年1月、GoGoEVコラムでは注目されている世界のEVベンチャー企業について取り上げました。それからおよそ1年半が経ち、それら企業はどのようになっているのでしょうか。本日のコラムでは、前回取り上げたEVベンチャー企業の”その後”について、見ていきたいと思います。
●GoGoEV関連コラム:
-【EV】EVベンチャー企業の今(掲載日:2017年1月30日)
さて、前回のコラムで取り上げたEVベンチャー企業は以下の8社でした。以下、それぞれについて見ていきたいと思います。
1. ファラデーフューチャー
2. LeEco
3. ルシード・モータース
4. カルマオートモーティブ
5. Nio
6. Nikola motor company
7. Uniti
8. Verd2GO
ファラデーフューチャー社は中国動画配信最大手のLeEco(楽視/乐视生态)を率いる賈躍亭(ジア・ユエティン)氏がCEOを勤め、米国ロサンゼルスに本拠地を置く新興EVベンチャー企業です。昨年来、ファラデーフューチャーは経営陣が相次いで退社したり、サプライヤーへの未払い問題などから慢性的な資金難に関する情報が流れていました。その結果、フォーミュラEも2016-2017シーズンの1シーズン限りでの撤退となりました。
ところが先々月、香港の許家印(シュー・ジアイン)が率いる恒大集団が、ファラデー・フューチャーの株式45%を約8億6000万ドルで買収したとの報道がなされました。ファラデーフューチャーはそれも含め、総額2000億円ともいわれる資金調達が完了、2018年のFF91発売に向け、大きな前進となっています。
以下の映像の通り、同車の最初の販売車種FF91は公道走行ができる状態になっているようで、あとは量産体制に入れるかということでしょうか。特徴である長いボディと、白黒を基調としたカラーバリエーションが日本で走るのを見れる日も来るかもしれません。
なお、気になる価格は1台あたり数千万円とも言われています。
▲ファラデーフューチャーFF91(出典:Youtube)
▲ファラデーフューチャーFF91(出典:ファラデーフューチャーWEBサイト)
ファラデーフューチャーのCEOであるジア氏が中国国内で立ち上げた会社が楽視超級汽車です。既に「LeSee」という車種を発表していましたが、前回のコラム以降、公開情報は途絶えています。おそらく、ファラデーフューチャーに投資を集中させたのではないかと想像されます。LeEco本体から距離を置くとの報道もあり、今後、どのように展開されるのかは不透明と言えそうです。
2007年にテスラモーターズのヴァイスプレジデントを務めていたPeter Rawlinson氏によって設立されたEVベンチャー企業のルシード・モータースは、同社初めての市販車「Air」について、販売予約を受け付けています。販売価格は60,000ドルからとなっており、今年中に納入が開始される予定とのことです。
以下の画像は「Air」の試乗会の様子で、同車の性能や内装などもよくわかります。
▲ルシード・モータース「Air」試乗会(出典:Youtube)
また、ルシード・モータース「Air」の充電機構は、SAE規格ともテスラ規格ともことなるものになるようで、GoGoEVとしてはこのあたりも気になるところです。
かつてフィスカー・オートモーティブと呼ばれた現カルマオートモーティブは、いよいよ新車種「Revero(レヴェーロ)」の納車が今年5月より開始されました。2013年の破綻以来5年ぶりの明るいニュースで、800人の従業員がそれを祝ったとのことです。
なお、カルマオートモーティブ社はレヴェーロをExtended Range EV(航続延長型EV)と定義しているようです。主要スペックは以下の通りです。
・出力:403馬力
・電池容量:21kWh
・充電時間:24分(40kW急速充電器の場合)
・航続距離:80km(電池のみ)、480km(ガソリン+電池)
・太陽光発電パネル:200W
▲Revero(出典:カルマオートモーティブWEBサイト)
Nioは元欧州フォード社長のマーティン・リーチ氏が立ち上げたEVベンチャーですが、同氏は昨年死去し、現在は共同創業者である李斌氏が指揮しているようです。同社が注目されているのは資金調達を順調に重ね、2014年の創業ながら10億ドル以上を集めていることです。今後、米国での株式公開も考えているとのことで、テスラの2番手とみられていた「ファラデーフューチャー」や「ルシードモータース」に迫る勢いで成長するかもしれません。
同社が今年発売を目指しているES8は昨年の北京モーターショーで公開されたSUV型のEVで、欧州燃費基準NEDCモードで航続距離355km。車両価格は補助金控除前で448,000元からとのことです。なお、最も驚くのは電池交換方式を採用するとのことで、電池交換ステーションの整備も行うとのことです。
電池交換方式と言えば、ベタープレイスが思い起こされますが、Nioがどのように今後展開するのかも注目です。
▲Nio ES8(出典:Nio社ウェブサイト)
テスラモーターズの名前の元となった「ニコラ・テスラ」氏の名前から上手く社名をとったニコラモーター。名前だけ聞くとテスラのパクリと思われる節もありますが、順調に開発が進んでいるようで、いよいよ受注が始まりました。
今年5月、バドワイザーを手掛ける世界三位のビールメーカー「アンハイザー・ブッシュ」は2025年までに配送用トラックを再生可能エネルギー由来燃料に切り替える方針であり、このたび、二コラ社の水素燃料電池トラックを800台受注し、2020年はじめから納車を開始するとのことです。
また、同社は今月、1億ドルの資金調達を行うと発表しており、今後、さらに資金調達を行いながら、事業を軌道に乗せていく計画のようです。
▲Nikola One(出典:Youtube)
クラウドファンディングから始まったスウェーデンのベンチャー企業Unitiは、同社初のEV「Uniti One」のプレオーダーを開始しています。Uniti Oneは2人乗りで15~24kWhの電池を積み、150~300kmの後続が可能とのことです。航続距離は、日本のマイクロモビリティとは異なり、どちらかというとSmartに近いようなスペックとなっています。また価格は補助金前で14900ユーロを予定しており、2019年から納車が開始する予定とのことです。
▲Uniti One(出典:Unitiウェブサイト)
米ミズーリ州カンザスシティを拠点とするベンチャー企業Verd2GOはソケット式のバッテリー交換式充電サービスという意味で注目されていましたが、前回のコラム以降、新しい情報は出ていないようです。残念ながら構想以上に発展しなかったのかもしれません。
以上、本日のコラムでは、1年半前にご紹介したEVベンチャーのその後についてご紹介しました。納車が始まった、もしくはその見込みが見えてきた企業があれば、全く進展しなかった企業など様々です。今後、新しいベンチャー企業も次々と出てくるでしょう。ここ数年でとりわけ中国から新たなEVベンチャーが出てきており、それら企業の今後の展開も楽しみです。
引き続きGoGoEVでは、EVベンチャーの取り組みをウォッチしていきたいと思います。
●参考ウェブサイト:
-中国の新興EVメーカー12社が登場、年内にも8車種量産(日経XTECH)
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