EV充電関連ニュース&お知らせ

2024年4月19日

EV充電スポット数の推移【2023年3月~2024年3月】




GoGoEVでは2023年3月以降、月初めにEV充電スポット数(全体数、充電器種別の口数、新規開設数、閉鎖数)を集計・発表しています。月ごとに増減はありますが、全体の流れとしてどのような経過をたどっているのか、2023年3月~2024年3月までの推移をまとめました。





EV充電スポット数の推移





2023年後半から増加傾向が続き、2023年3月から2024年3月ではトータルで1,785拠点の増加となりました。7月前後の減少は、チェーン展開する多店舗での充電サービス終了があったため。設備を入れ替えて再稼働する流れもあり、その後は盛り返して増加しています。

現在では安定して2万拠点を超えていますが、2017年4月に1万9千拠点を超えてから、2万拠点を超えるまでに6年以上がかかりました。しばらく停滞が続いていましたが、2023年度はEV充電サービス事業者が増え、競うように設置が進んだこともあり、例年に比べてかなり速いペースで新規の充電スポットが増えた印象です。「2030年までに30万口の充電器整備」(※1) という経済産業省の目標に向けて、次の6年でどれだけの変化があるのか、事務局でも引き続き推移を追っていきたいと思います。


EV充電スポット数の推移

2023年3月:19,764拠点

2023年4月:19,813拠点(前月比:+49)

2023年5月:19,848拠点(前月比:+35)

2023年6月:19,749拠点(前月比:-99)

2023年7月:19,471拠点(前月比:-278)

2023年8月:19,595拠点(前月比:+124)

2023年9月:19,796拠点(前月比:+201)

2023年10月:20,143拠点(前月比:+347)

2023年11月:20,283拠点(前月比:+140)

2023年12月:20,589拠点(前月比:+306)

2024年1月:21,468拠点(前月比:+879)

2024年2月:21,561拠点(前月比:+93)

2024年3月:21,549拠点(前月比:-12)



※1 参考資料

充電インフラ整備促進に向けた指針

https://www.meti.go.jp/press/2023/10/20231018003/20231018003.html



急速充電(CHAdeMO)充電口数の推移





CHAdeMO充電器は、2023年3月から2024年3月までに918口増加しました。全体の充電スポット数と同じく、7月に一旦減少しますが、流れとして増加傾向が続いていることがわかります。各所での設備更新や、複数口への増設が増加を後押ししました。

CHAdeMO充電器の設置にあたり、口数とともに重視されるのが「出力」です。ユーザーからは高出力が求められていますが、高出力の充電器は設置者の費用負担が大きく、CHAdeMO充電器がある充電スポットのうち、超高速(90kW以上)の充電器が設置されているのは1割程度に留まっています。(2024年4月17日現在)

2024年度は、高速道路のSA・PAに設置される総出力150kW以上の充電器について補助上限額が引き上げられる(※2)など、高出力の設備を増やす取り組みも行われるため、出力の増強も予想されます。

また、現在主流である充電時間に応じた「時間課金」から、充電量に応じた「従量課金」の料金制度を採用する充電スポットも増えつつあり、今後は充電スポットの選択において従量課金の料金設定も注目されそうです。


急速充電(CHAdeMO)充電口数の推移

2023年3月:9,559口

2023年4月:9,646口(前月比:+87)

2023年5月:9,698口(前月比:+52)

2023年6月:9,770口(前月比:+72)

2023年7月:9,677口(前月比:-93)

2023年8月:9,725口(前月比:+48)

2023年9月:9,741口(前月比:+16)

2023年10月:9,943口(前月比:+202)

2023年11月:10,090口(前月比:+147)

2023年12月:10,004口(前月比:-86)

2024年1月:10,281口(前月比:+277)

2024年2月:10,402口(前月比:+121)

2024年3月:10,477口(前月比:+75)



※2 参考資料

令和5年度補正予算・令和6年度当初予算案「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/cev/r5hosei_infrastructure.html


普通充電(200V)充電口数の推移





CHAdeMO充電器の増減が約100~200口で推移している一方で、普通充電器は2023年8月以降、数百口単位での増加が続き、2023年3月から2024年3月までに2,996口増加しました。普通充電器には、コンセント設備とケーブル付き設備がありますが、一般利用可能な設備で現在設置が多いのはケーブル付き設備。普通充電器の約7割を占め、より出力の高い6kWのケーブル付き充電器も増えてきています。


普通充電(200V)充電口数の推移

2023年3月:23,030口

2023年4月:23,076口(前月比:+46)

2023年5月:23,089口(前月比:+13)

2023年6月:22,811口(前月比:-278)

2023年7月:22,386口(前月比:-425)

2023年8月:22,488口(前月比:+102)

2023年9月:22,886口(前月比:+398)

2023年10月:23,419口(前月比:+533)

2023年11月:23,652口(前月比:+233)

2023年12月:24,384口(前月比:+732)

2024年1月:25,954口(前月比:+1570)

2024年2月:26,035口(前月比:+81)

2024年3月:26,026口(前月比:-9)



TESLA 充電口数の推移





TESLA車の充電コネクターは「NACS」と呼ばれる独自の充電規格で、利用できる充電器が異なります。TESLA専用充電器にはスーパーチャージャー、ウォールコネクターが存在し、その口数は2023年3月から2024年3月までに232口増加しました。短時間で充電可能な超急速のスーパーチャージャーは随時設置拡大されており、2024年度の設置予定や候補地もいくつか挙げられています。

TESLA車がTESLA専用以外の充電器を利用する場合は変換アダプターが必要になりますが、近くにスーパーチャージャーがない方や、より充電料金の安い充電器を求める方は変換アダプターを利用することも多く、そういった意味ではまだまだインフラ整備に改善の余地がありそうです。



TESLA 充電口数の推移

2023年3月:607口

2023年4月:607口(前月比:±0)

2023年5月:609口(前月比:+2)

2023年6月:652口(前月比:+43)

2023年7月:674口(前月比:+22)

2023年8月:680口(前月比:+6)

2023年9月:700口(前月比:+20)

2023年10月:737口(前月比:+37)

2023年11月:754口(前月比:+17)

2023年12月:782口(前月比:+28)

2024年1月:784口(前月比:+2)

2024年2月:798口(前月比:+14)

2024年3月:839口(前月比:+41)



新規設置スポット数の推移




新規設置スポット数については、2023年前半まで毎月100~200拠点程度で推移していたものが、後半にかけて毎月300~400拠点、そして1月には1,017拠点と大幅に増加しました。ただし、こちらの数値はGoGoEVに掲載されたタイミングでのカウントとなるため、1月単月だけの大幅な増加ではなく、2023年後半の流れとして加速度的な増加傾向があったと考えられます。

特にチェーン展開の複数店舗や、系列のコインパーキング、全国のゴルフ場、宿泊施設などへの普通充電器の設置が多く見られました。高速道路のSA・PAでは、急速充電器の複数口機への入れ替え工事が進められ、今後の増設も計画されています。


新規設置スポットは随時更新されておりますので、こちらからご確認ください。

新着充電スタンド一覧


新規設置スポット数の推移

2023年3月:172拠点

2023年4月:144拠点

2023年5月:124拠点

2023年6月:97拠点

2023年7月:196拠点

2023年8月:322拠点

2023年9月:346拠点

2023年10月:440拠点

2023年11月:336拠点

2023年12月:402拠点

2024年1月:1,017拠点

2024年2月:169拠点

2024年3月:149拠点




閉鎖スポット数の推移




閉鎖スポット数は、概ね毎月100~200拠点程度を推移しています。2023年7月の大幅な減少は、ニトリグループやルートインホテルズ、マイステイズ・ホテル・グループなどで古い充電器を新しい充電器に入れ替えるため、一斉にサービスが停止されたことが一因。これらのサービスはその後再開されましたが、充電器は8~10年程度で老朽化が進み、故障や不具合が生じた際に修理や設備の入れ替えなどの対応がされなければ撤去となってしまいます。

新規設置の重要性はもちろんですが、充電器の更新にかかる費用の補助や、サービスが継続できるような仕組みについてもよく考え、充電インフラの整備をすすめていってほしいと思います。


閉鎖スポットは随時更新されておりますので、こちらからご確認ください。

閉鎖された充電スタンド一覧


閉鎖スポット数の推移

2023年3月:120拠点

2023年4月:95拠点

2023年5月:89拠点

2023年6月:196拠点

2023年7月:474拠点

2023年8月:198拠点

2023年9月:145拠点

2023年10月:93拠点

2023年11月:196拠点

2023年12月:96拠点

2024年1月:138拠点

2024年2月:76拠点

2024年3月:161拠点




【各月の集計レポートはこちら】



こちらは、GoGoEVに掲載されている充電器数を元に集計したレポートとなります。
コメント投稿

コメントをするにはログインまたはユーザー登録が必要です

コメント一覧

2024/4/19 20:10

充電スポットの新設は嬉しいことですが、新規参入業者による独自アプリの乱立で
残念なことになっていますね。
新しいアプリは新しいビジネスとして訴求力があるのでしょうが、ユーザーとしては
結局使わない充電器になってしまうことになりかねないので、業界での統一を
お願いしたいところです。。。

pink

2024/4/19 11:46

毎月初めに発表している集計レポート。前月からの増減を見て、この月はどんなEV充電ニュースがあったかな?閉鎖数が多いけど、どんな場所の閉鎖が多いんだろう?などと、振り返りながら作成しています。日々の増減は流れていきがちなので、定期的にまとめてわかりやすく確認できる場があるといいですよね。
GoGoEVだからこそできることだと思いますので、また定期的に集計していきます!

GoGoEV事務局