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2015年12月18日

【EV】「ソフトウェアが鍵」将来の自動車はどうなる?(Google・Apple)

東京モーターショー2015で一際注目を浴びた技術が「自動運転技術」です。各社が率先して取り組んでいたことで近未来を感じ、ワクワクした人も多かったのではないでしょうか。

このように、将来の自動車業界がどのようになっていくのかはEVやPHEVの普及にとっても気になるところです。


そこで、国内・海外の自動車会社、また、世界的に注目を集める企業が自動車についてどのように捉えているのかシリーズにてレポートしてみたいと思います。

今回はシリコンバレーベンチャーの雄、GoogleとAppleを取り上げます。


●Google

Googleは数年前から自動運転技術に取り組んでいることで知られています。それに対し、Googleの創業者であるラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏が、Khosla Ventures主催のイベントでインタビューで以下のように答えました。簡単に抜粋いたします。


▲ラリー・ペイジ氏(左)、セルゲイ・ベイン氏(右)(出典:The Verge)


<以下、引用>

1.自動運転車の普及について

インタビュアー:自動運転車はとても良いと思います。経済的にもとても急進的改革となることでしょう。車のリースには大体月300ドルかかり、運転手を雇うには一日に300ドルかかります。自動運転車になるとこのコストは97%カットできることとなり、自分で車を所有し自分で運転するより安くなることでしょう。つまり、経済がとても大きく変わることを指します。既存の自動車業界を考えると、彼らは車の生産量を大幅に落とすことをよく思わないと思いますが。


ラリー氏:それは彼らが5年越しにものごとを見るか20年越しにものごとを見るかによるでしょうね。


セルゲイ氏:あとは、彼らが自動運転車を生産するか否かにもよるでしょうね。恐らく、自動運転車の生産を請け負うことができれば、彼らはそれでよしとするのではないでしょうか。まずは、基本的な技術を発達させることが当面の仕事です。レクサスやプリウスを使って試験的に自動運転車を組み立ててみましたが、少し違いましたね。ハンドルやペダルが付いていない車が良いですね。座席はお互いを向き合う形にしたらいいかもしれません。そのように、既存の自動車の形ではないものが理想だと感じています。


2.自動運転車が社会に与える影響について

インタビュアー:自動運転車は社会にどのくらい影響を与えると思いますか?


ラリー氏:自動運転車が最も影響を与えるのは、ライフスタイルや土地利用といった分野だと思います。都市におけるほとんどの土地は駐車場に使用されていて、無駄を生み出しています。道路も土地のスペースの多くを使っていて、あまりいい状況とは言えません。自動運転車は、必要な時に利用するという自動車スタイルを提供するので、1人1台自動車を所有することがなくなり、結果的に駐車スペースは多くを必要としなくなります。


<引用おわり>



このように、自動運転技術が自動車会社や業界、または私たち一人一人のライフスタイルの変化まで及ぼすということを予見しています。Googleがどのように世界を変えたか、そして、今まさに自動運転技術に取り組んでいることを考えると、このような変化は実際に起きるかもしれません。続いてAppleです。


●Apple

Appleの最高経営責任者ティム・クック氏は、今後の自動車業界などの見通しについてWSJ紙との対談の中で以下のように述べています。


▲ティムクック氏(写真右)(出典:Youtube)


<以下、引用>

クック氏:自動運転車とは単なる自動車の進化的なものではく、自動車業界で大きな変化を起こしそうだ。自動車のことを考えるとき、ソフトウェアが未来のクルマの重要な部分になってくると予想できる。自動運転がより重要なものになり、自動車の主要技術の多くは昔ながらの燃焼型エンジンから、電化型へと変化することになる。私たちは利用者がクルマに乗ってすぐに、iPhoneを使える環境を望んでいる。

<引用おわり>



このコメントをみると、Appleが考える将来の自動車像に、「電動化」と「自動運転」という2つのキーワードがあり、それらをソフトウェアが制御する、自動車のソフトウェア化が進むと見ていることがよくわかります。


このように、GoogleとAppleはいずれも自動運転技術を将来の自動車の中心に据え、それらが様々な業界に影響を与えているように思えます。そして、既存の自動車会社は、このような変化を起こすであろうGoogleやAppleとどのように対抗して行くかが鍵となるのではないでしょうか。


自動運転技術は単なる自動運転としてではなく、自動車の電動化など様々な要素を取り込みながら進んで行くのでしょう。その意味で、EV、PHEVはその技術の中心となるかもしれません。


●参考ウェブサイト:

-Fireside chat with Google co-founders, Larry Page and Sergey Brin with Vinod Khosla(Youtube)

-Googleのラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンが話したGoogleの今後とは?(logmi)

-Live from WSJD with Tim Cook(The Verge)

-Appleのティム・クックCEOによる「自動車業界は大きな変化の準備中だ」などのイベント発言(Gigazine)

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