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2017年9月4日
GoGoEVユーザーの皆様にとって、「EV」というと、いわゆる充電による電気によって走るBEV(バッテリーEV)やPHEV(プラグインハイブリッド車)を最初に思い浮かべるかも知れません。しかし、EVという概念は幅広く、水素で走る燃料電池自動車も、水素から電気を作り、それで走行するため、一種のEVと言えます。そのため、FCEVと表現されることもあります。
本日のコラムでは、水素で走る電気自動車である「燃料電池自動車(FCEV)」について、意外に身近なところで乗れるようになっていることから、どこで乗れるのか、どうやったら乗れるのか、などについて紹介したいと思います。
FCEVに一番手軽に、また簡単に乗れるのがタクシーです。既に、東京、埼玉、横浜、先代、名古屋、福岡のタクシー会社13社以上がトヨタのMIRAIもしくはホンダのClarity Fuel Cellを導入し、日々のタクシー業務で使用されています。
日本で最も早くFCEVタクシーを導入したのは福岡県地区でした。2015年3月に福岡県内の5社のタクシー会社(第一交通産業、福岡西鉄タクシー、姪浜タクシーグループ、双葉交通、福岡昭和タクシー)がそれぞれトヨタMIRAIを導入、一般のタクシーとして利用を開始しました。実は筆者も1度、福岡で乗らせて頂きました。電話で前日までに依頼をすると、所定の場所に迎えに来てくれました。
▲福岡の第一交通産業グループが導入したトヨタMIRAI(出典:第一交通産業ウェブサイト)
その後、2015年12月には東京の日の丸交通が関東地区で初めて、FCEVタクシーを導入、現在も時間貸し(1時間4,650円、以後30分毎に2,110円)のハイヤーとしてトヨタMIRAIが提供されています。また、2016年2月には帝都自動車交通でもハイヤーとしてトヨタMIRAIが導入されました。
丁度時期を一にして、2016年1月には名古屋地区において、名鉄交通とつばめタクシーグループがそれぞれ3台ずつ、ハイヤー仕様とタクシー仕様のトヨタMIRAIを導入しています。つばめタクシーグループでは30分3200円からの時間貸しも行っており、何らかのイベントで使いたいという場合も重宝しそうですね。
また、今年7月からは、東京の帝都自動車交通、横浜の日野交通、埼玉の大宮自動車、仙台の仙台タクシーグループにて、ホンダのClarity Fuel Cellがタクシーとして活用されています。この取り組みは、タクシーとして走行する中で、走行データや運行地履歴
等のデータを取得し、将来的な研究開発に結びつけることが目的とされ、おそらく期間が定められた取り組みではないかと推測されます。
▲ホンダClarity Fuel Cellのタクシー(出典:帝都自動車交通ウェブサイト)
このように、既に日本各地ではFCEVが走行を始めています。タクシーを利用される際、一般のタクシーと同料金で利用できる会社も多く、一度ご利用されるのも良いかも知れません。
FCEVをしっかりと使いたい方には、レンタカーがおススメです。既に、FCEVはレンタカーに登場しているのですが、ご存知の方はあまり多くないかもしれません。
関東地区ではFレンタカーが東京都内で、関西地区ではタイムズカーレンタルが京都で京都市からの委託を受け、事業を実施しています。なお、Fレンタカーは6時間11,000円、24時間18,000円、タイムズカーレンタルは6時間5,000円、24時間7,500円でレンタカーサービスをしています。京都の場合は京都駅の新幹線口店での貸し出しとなるため、旅行などで京都に訪れた方が利用するなども良いかも知れませんね。
▲FレンタカーによるトヨタMIRAIレンタカー(出典:Fレンタカーウェブサイト)
▲京都市&タイムズによるトヨタMIRAIレンタカー(出典:Fレンタカーウェブサイト)
最後にご紹介するのがFCEVバスです。東京都は今年2月にバスを2台導入し、東京駅とお台場の東京ビッグサイト間で運行を開始しています。途中、銀座周辺を通過するため、もしかすると見かけられた方も多いかも知れません。Fuel Cell Busとの表記があるので、一瞬、「都営バスなのかな?」と思われるかもしれませんが、普通にバス料金で乗車できます。
ただし、どのタイミングで走っているかなどは都営バスのウェブサイトより確認できます。
FCEVバスに乗るにはタイミングをあわせる必要がありますが、金額的には最もお得な体験と言えるかも知れません。10月の東京モーターショーの際、利用されるのも手かも知れません。
以上、本日のコラムでは、意外に身近に普及し始めたFCEVについてご紹介しました。
BEV、PHEVに加え、これから、FCEVも普及していくかも知れません。いずれの自動車も「電動化」というカテゴリーではこれまでのガソリン車・ディーゼル車を代替していく動きであり、どれか一種類がドミナントになるような未来では無く、色々な車種が共存共栄していくような世界が将来の形なのかも知れませんね。
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